仕事、夫婦関係、子育て、友情…それぞれが選ぶ道とは?

 5月から、働く男女をテーマにした連載小説「ミドルノート」がスタートします!

 奈々と拓也は、同じ会社に同期で入社し、結婚した夫婦。同期の男子メンバーのひとりが転勤から戻ってきたのを機に、奈々が同期や同僚などの男女数人を新居に初めて招待するところから物語は始まります。

 新入社員の時にひと月の間、同じ工場の研修を割り当てられた同期たちの歩む道は、それぞれ少しずつ変わっていきます。ある人は「共働き子育て」の道を選び、ある人は退職して子どものお受験に奔走。転職、不倫、管理職への登用……。スタート地点は同じだったのに、いつしか皆が別々の道へ。それぞれが抱える葛藤や悩みに、夫婦関係や友情が絡み合い、物語は思わぬ方向へと展開していきます。

 書き手は人気作家の朝比奈あすかさん。会社員を経て、2000年にノンフィクション『光さす故郷へ』(マガジンハウス)を刊行し、06年、群像新人文学賞受賞作の『憂鬱なハスビーン』(講談社)で小説家としてデビュー。以降、働く女性や子ども同士の関係を題材にした小説をはじめ、多数の作品を執筆。自身も子育てをしながら作家活動を続けてきました。代表作に『人生のピース』『憧れの女の子』(共に双葉社)『あの子が欲しい』(講談社)『少女は花の肌をむく』(中央公論新社)『人間タワー』(文芸春秋)『君たちは今が世界』(角川書店)などがあります。

 物語のタイトルになっている「ミドルノート」とは、香水をつけてから数十分経過した後に漂う中間香のこと。つけた直後のトップノートとは異なり、その香水の特徴を最も強く、美しく表現する香りとも言われます。登場人物たちの人生の「ミドルノート」は、どのように変化していくのでしょうか。ぜひご期待ください。

 

文/久保田智美(日経クロスウーマンDUAL)

 
※内容は予定です。