仕事をしながらの妊娠生活も、出産も、育休の過ごし方も十人十色。「これが正解」というものはありませんが、いざ妊娠・出産となったときに備えて心づもりはしておきたいもの。身近な共働きママたちのリアルな声をお届けする連載4回目は、メーカーで人事担当として働く、東京23区内在住の守口由美子(仮名、36歳)さんに話を聞きました。前編の今回は、1人目の育休明け後の仕事のことや、2人目を考えた時期、夫の育休取得、2人目出産までに上の子に教えたことなどについてです。

【前編】2人目出産の前に上の子に教えて大正解だったこと ←今回はココ
【後編】2人目保活で思わぬ事態に 早めに動くことが大切と痛感

守口由美子(仮名)さん
メーカーで人事担当として働く2児のママ。2015年に1人目の長女を出産後、育休を経て翌年4月に復帰。コロナ下の2021年6月、2人目の次女を出産、現在育休中。メーカーに営業職として勤務する夫と東京23区内で4人暮らし。

復職後はフルタイム同様の成果を目指して時短勤務

 長女を産んだのは入社7年目のときでした。仕事が楽しい時期でしたが、幸い、妊娠・出産・育休についての制度が整っている会社なので、不安はありませんでした。

 産休に入る前までは、今とは別の部署にいて、復職するタイミングで人事担当になりました。総合職で入社し、歴代の上司にも「いろいろな部署を経験したい」と伝えていたこと、ちょうど会社組織の改編のタイミングと私の復帰が重なったことが、異動の理由だったのかなと思います。復帰と同時の異動ということで少し怖さはありましたが、人事という仕事にはもともと興味があり、新しいことに挑戦させてもらえるのもうれしいことでした。

 復職後は、最初は1時間半、慣れてからは40分の時短勤務にしていました。上司や周りの方の協力もあり、時短勤務でも特に気がねすることなく仕事ができましたし、自分自身もフルタイムの社員と同じ成果を上げたいと思って仕事に取り組みました。長女が1~2歳ごろには、夫と私の実家に協力してもらい、新卒の採用担当として内定式や研修、入社式のため、宿泊ありの出張もしました。

 マミートラックに乗せられることのない会社なので、同じ部署にも育児をしながら仕事を続けている先輩ママはたくさんいましたが、育児と仕事のバランスについての考えは人それぞれです。自分のロールモデルとなるような例は見当たらなかったので、「自分で切り開いていかなければ」と思っていました。

 そうして仕事に全力で取り組んでいるうち、「仕事も家事も育児もどれも100%は無理!」と、早い段階で悟ることになりました