おじいちゃんは同じロサリオ市内に住んでいますが、フリーダちゃんの伯母さん(お母さんのお姉さん)は、スペインのバルセロナ在住です。それでも、今世界中が自宅待機中でみんなが家にいること、そして誰もがいつも以上に人恋しい気持ちでいることもあり、おじいちゃんも伯母さんも快諾してくれたそう。
そこで今は、フリーダちゃんの歴史と理科の宿題はお父さんが、算数はおじいちゃんが、国語は伯母さんが見ています。フリーダちゃんにとっても、教えてくれる相手が変わるだけで宿題へのやる気が格段にアップしたそう。手が空いたこの時間を利用して、ベッソン夫婦は別のことを片付けられるので、まさにみんなが幸せになれる完璧なアイデアと言えるでしょう。
1日のスケジュールと家事分担 ポイントは時間差ワーク
ベッソン家の朝は早く、早朝5時、まだ家族みんなが寝静まっている時間を利用して、お父さんがまず仕事に取り掛かります。8時前にお母さんや子どもたちが起き始めて朝食。8時半にはフリーダちゃんのオンライン授業が始まります。
お昼前にはそれぞれの宿題を半分ぐらい終わらせて、みんなでランチ。昼食後に息抜きをしてから、フリーダちゃんがおじいちゃんや伯母さんと宿題をしている間にお母さんがシモン君の宿題を見て、お父さんはタニアちゃんを連れてシエスタ(お昼寝)へ。タニアちゃんが寝付いた後は残った仕事を片付けます。
ちなみにベッソン家では、掃除は子どもたちのシエスタ時間などに簡単な掃き掃除をするのと、就寝前の整理整頓だけ。広い家の大掃除は週末にすると決めてストレスはためないようにしているそう。買い物も現在は、週に一度の買い出しのみ。以前から食事作りはお父さんが、洗濯はお母さんが、掃除は夫婦一緒にと決めているので、自宅待機生活中もいつも通りだそう。
17時を過ぎる頃、ようやく家族全員がフリーの時間となるので、きょうだい3人で一緒にできるアクティビティーを楽しみます。時にはお母さんがアニメーション作品の制作に子どもたちを巻き込み、みんなで一緒に創作活動することも。
20時ごろにはお父さんが夕食を準備し、お母さんは子どもたちをお風呂に入れ、21時ごろにディナー。夕食後はみんなで一緒に映画を見たりして、22時半にお父さんは子どもたちを寝かしつけに2階へ上がり就寝。そこからお母さんはパソコンで仕事を片付けたり、自宅内にあるアトリエへこもって制作を続けたりした後、子どもたちの毛布をかけなおし、夜中の1時過ぎにようやく眠りにつきます。
「まあ、夫婦でゆっくり過ごせる時間は当分ないわね。コロナ離婚に気を付けないと」と言って仲良さそうに笑う夫婦に、そんな危機は訪れなさそう。絶妙なチームワークとすてきなアイデアで、慌ただしくも楽しそうに困難を乗り切ろうとしているベッソン家の姿から、学ぶところがたくさんありそうです。
ライター