世界各国で大きな影響を及ぼしている新型コロナウイルスの感染拡大。各国の子どもたちはどのように過ごしているのでしょうか。今回は、共働きが一般的というルーマニアの状況について、ライターの石川寛久さんがリポートします。(4月16日時点の情報に基づいています)

米国編
ドイツ編
フランス編前編
フランス編後編
韓国編
オーストリア編

小学校も今はシーンと静まり返っている

 東欧のルーマニアは、それほど状況が悪くなかった3月16日から緊急事態宣言が発令され、不要不急の外出は行わないよう通達されています。外出規制は今後も続き、5月14日まで延長されることが決まりました

 同じEU圏であるイタリアやスペイン、フランスなどよりも状況としては落ち着いています。とはいえ、幼稚園や小中高校、大学、ショッピングモール、レストランなど、人と接触する可能性のある場所は閉鎖されています(スーパー、薬局、ガソリンスタンド、テークアウトの飲食店などは営業中)。リモートワークができる企業はリモートワークへ切り替え、出勤しなければならない企業においては、狭い空間の室内に3人以上集まらないことが条件とされています。

 「登下校時に元気いっぱいの子どもたちが集う小学校も今はシーンと静まり返っているよ……」。そう話してくれたのは、幼稚園児の男の子を育てるコンスタンティンさん。今年9月から自宅マンションの目と鼻の先にある小学校に息子が入学する予定になっていますが、この状況が続けば小学校に通うことができるのはいつになるか不明。夫婦共に今はあまり先のことは考えたくない様子です。

いつもはたくさんの子どもたちが集まる小学校も今は人影がありません
いつもはたくさんの子どもたちが集まる小学校も今は人影がありません