友達と遊ぶのは厳しく制限されている

 フランスでは今の状態をコンフィヌモンと言います。仏日辞書には「閉じ込め」「監禁」「幽閉」と訳されています。

 今、家は、コクーン(まゆ)で、シェルターで、そして檻(おり)なのです。その中で小さな子どもと毎日を過ごすのは、やはり大変です。中庭のあるアパルトマンであれば、中庭はプライベートスペースなので子どもが遊ぶことができます。警察がいないのを見計らって、家の前の道に出てパパと息子がボール遊びをする風景も見かけます。しかし友達と遊ぶのは厳禁です。それは危険なことと言われ、偶然に中庭で会っても、近づいてはいけません

アパルトマンの小さな中庭で気分転換のボール遊びをする、仕事が終わった夫と課題が終わった息子。「隣人の窓ガラスを割ったら、ガラス屋さんは今来てくれないから大変なことになるよ!」との娘の言葉に、彼らのこのアクティビティさえ、なくなりました
アパルトマンの小さな中庭で気分転換のボール遊びをする、仕事が終わった夫と課題が終わった息子。「隣人の窓ガラスを割ったら、ガラス屋さんは今来てくれないから大変なことになるよ!」との娘の言葉に、彼らのこのアクティビティさえ、なくなりました

 わが家では、昼食と夕食の料理の時間は、できるだけ子どもとキッチンに立ちます。子どもにとっては料理もアクティビティーのひとつ、少しくらいキッチンを汚しても構わない覚悟です。洗いものも同様、洗ってくれたものがどんな状態であれ気にしません。その間に私たちは仕事がこなせることもあるのです! 掃除もしてもらいます。友人の家庭では、兄弟で各々違う窓を磨いて、『きれいになったほうが⼤きなお菓⼦をもらえる』というゲームにしています。1日の終わりのストレッチの時間は(パリの人々はジムやプール、ヨガに通うのが好きですが、今はできないので)、子どもとの遊びの時間です。夜寝る前にしっかりやると、睡眠のリズムが乱れることもありません。

 友人のラバル家の一人息子は6歳。学校で決められたネットでの勉強が、家のシステムの問題で使えず、代わりに朝の9時から10時のテレビ番組の子ども向け教育プログラムを忘れずに見るのが日課です。

 一人遊びより、まだまだ親と一緒に遊びたがるので、家事や料理も共に。ママンはフリーのブロガーなので、仕事を控え子どもとの時間にしています。