子どもは大人より外出しにくい状況

 外出は厳しく制限されています。店はスーパー、食品店、薬局のみ開店。テレワークが不可能な限られた仕事(医療関係者、行政、スーパーや食品店、薬局の店員、警察など)の通勤以外、外出は必要最低限の買い物、家から半径1キロ1時間以内のランニング、犬の散歩、通院などのみ認められています。外出時には、その理由、住所、時間、サインを記した証明書を持ち、それを忘れたり不必要な外出が見つかったりすると罰金です。

 スーパーには入場制限があり、入り口前から最低1メートルの間隔をあけて並び、警備員の指示で少しずつ中に入ります。スーパーに入ると今までにはない消毒の匂い。人が少ないのでゆったり買い物ができる気がしますが、支払い時にまた1メートルの間隔をあけて並ぶ必要があります。

パリ市内のスーパー、カルフール。人々は、間隔をあけて中に入るのを待ちます。今回は20分待ちました。マスクが足りず、マスクをしている人が少ないのは心配です
パリ市内のスーパー、カルフール。人々は、間隔をあけて中に入るのを待ちます。今回は20分待ちました。マスクが足りず、マスクをしている人が少ないのは心配です

 レジには最近、客と店員とを遮る大きなガラス板が設置され、入国審査のようですが、笑顔でボンジュール! 元気かい? ありがとうね! の会話があるのは相変わらずで、温かい気持ちになるひと時です。現金のやり取りを避け、カードで支払います。今日は小麦粉と食パンが品薄でしたが一時的かもしれません(日常の物質に困らないことに、国や神に守られていると感謝……誰ももうミサには行きませんが……)。

 帰宅後すぐにシャワーを浴びる人も少なくありません。買って来たものはすぐにすべて洗い、袋や外箱はできるだけ捨てます。子どもはその周りに、決して近寄ってはいけません

 買い物は一人で。どうしても必要な場合だけ、子どもが親の一人と外出することは許されますが、さまざまなリスクが高まるので連れていかない努力をします。スーパーだけではありません。屋外で子どもの姿を見ることはまれです。子どもは今、大人たち以上に外へ出ることができないのです。