世界各国で大きな影響を及ぼしている新型コロナウイルスの感染拡大。「外出禁止令」が出ている国では子どもたちはどのように過ごしているのでしょうか。もし日本でも外出禁止になったらどうなるのでしょうか。万が一の事態に備えて、既に厳戒態勢に入った国々の子育て家庭の姿を、連載陣に緊急リポートしてもらいます。まずは、昨年末まで続いたDUALの「駐夫」連載でおなじみの、米国・ニュージャージー(NJ)州で7歳と5歳の子どもを育てる小西一禎さんが、「勉強はどうしているの?」「公園では遊べるの?」などの疑問に答えます。

学校はすべて閉鎖され、子どもたちは自宅でオンライン学習

 新型コロナウイルスの感染者が世界最多となった米国では、私が暮らすニュージャージー(NJ)、隣接のニューヨーク(NY)をはじめ、カリフォルニアなど各州で、不要不急の外出を控え、自宅で待機する「外出禁止令」が出されています。食料品店や薬局、ガソリンスタンドなど一部の業種を除き、在宅勤務が義務付けられました。学校はすべて閉鎖され、子どもたちは自宅でのオンライン学習に切り替えています。日本でも「ロックダウン(都市封鎖)」の可能性が指摘されている中、自宅待機令の下での過ごし方、現状、注意点を紹介します。(3月31日時点の情報に基づいています)

Q1 外出をすべて禁じられているのでしょうか。

6フィートの間隔を知らせるテープが床に貼られた量販店
6フィートの間隔を知らせるテープが床に貼られた量販店

A 一切、外に出ていけないということではありません。店内飲食が禁じられているレストランで食事を注文し、取りに行く場合や、食料品などを買いにスーパーに行くのは認められています。自宅周辺や公園を散歩、ジョギングするのも構いません。ただし、いずれの外出時も、他の人と一定の距離を置く「ソーシャル・ディスタンシング(社会距離を置くこと)」が推奨されており、他人から6フィート(約1.8メートル)の距離を保たなければいけません。

Q2 子連れでの外出は構わないのですか。

A 特に禁止されていません。ただ、子どもを外に連れて行くと感染するリスクがあるのは言うまでもありません。そうしたことも踏まえて、近所の遊具がある公園はすべて閉鎖されています。不特定多数が触る遊具に、子どもが触れると感染する可能性が高まるためです。スーパーで子連れの姿はほとんど見かけません。

 代わりに、散歩をしている子連れファミリーは頻繁に見かけます。わが家も、前述の6フィートの距離を常に気にしながら、散歩や子どもの自転車練習をしています。買い物は、私一人だけで週に数回済ませています。

使用できないよう封鎖された公園の遊具
使用できないよう封鎖された公園の遊具

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