予想以上に奥深かった「家庭料理」の世界

 料理を担当するようになって分かったことは、家庭料理はただ作ればいいというものではないということ。育ち盛りの子どもたちが口にする以上、栄養バランスを考えなくてはいけないし、だからといって食材にお金をかけ過ぎるわけにもいかない。冷蔵庫の中にあるストックもうまく活用しないといけないし、賞味期限も念頭に置きながら食材を選ぶ必要があります。考えるべき要素が山のようにあるのです。

 「最初の頃は、その日だけでなく数日先まで見据えて何を作るか決まっていないと不安で、妻と相談しながら、まず1週間の献立を作ってから買い物に行っていました。ただ、包丁やフライパンなどの調理器具の扱いは、やってみたら意外とできたので、そこからはレシピサイトを見て、まねをしながら自分でもいろいろな料理に挑戦するようになりました。

 実際に料理を作ってみることで、たくさん発見がありました。ローストビーフを自分で作るとこんなに安くできるんだ! とか(笑)。一番作るのが多いのは子どもたちが大好きなカレーなんですが、子どもは辛いのが苦手だけど、僕たちはちょっと辛くないと物足りない。それで甘口と中辛をブレンドしたらベストマッチだったことも大きな発見でした」

作ってみたら発見だらけだったというローストビーフ。とてもおいしそう!
作ってみたら発見だらけだったというローストビーフ。とてもおいしそう!