2021年6月、育児・介護休業法の改正法が成立し、男性育休がより取得されやすくなりました。かつての「ママのワンオペ」が当たり前のように見られた時代から、少しずつですが着実に、「パパが主体的に育児参加する」時代へと歩を進めています。

コロナ禍によって働き方も見直され、それぞれの家庭が自分たちに合った家族の在り方を追求するようにもなりました。本連載では、そんな多様化するパパやその家族の今に迫ります。第1回は、映像クリエーターとして数々の作品を世に送り出し、YouTubeチャンネル「とうちゃんはテンネンパーマ」で自身のライフスタイルを発信している池辺政人さんに話を聞きました。

■今回のパパ
池辺政人さん 47歳
ウェブ動画制作会社ゼノメディアブレンド代表取締役、映像クリエーター、YouTuber

■家族構成
妻 ウェブ制作 47歳
長女11歳(小5) 長男9歳(小3)

塾から続々と出てくる子どもたちの姿にふと抱いた違和感

 池辺さん一家は、普段は千葉県で暮らしながら、1月から3月の3カ月間だけ新潟県の湯沢町で過ごすという少し変わった2拠点生活を送っています。その間2人の子どもも湯沢町の小学校に通っているそうです。

 そんなことが可能なのでしょうか? そもそも、なぜそんな2拠点生活を送ろうと考えたのか?

 池辺さんによると、きっかけは何気ない日常の光景を見たことだったそうです。

 「ある日、ふと駅前の大手学習塾から出てくるたくさんの子どもたちを見て、違和感を覚えたんです。なんでみんな塾に通っているんだろう、と。

 もちろん、良い学校に進学して、良い大学に入って、良い企業に就職するためだと思いますが、それって自分が子どもの頃の価値観と全然変わってないですよね。こんなに時代は変わったのに」

 いわゆる団塊ジュニアに当たる池辺さんの世代は、終身雇用制を前提とした大企業の新卒採用のために、高学歴を求める人が多い時期を過ごしました。しかし、それから20年以上がたち、企業の体制も働き方も大きく変わりつつあります。それでもまだ、かつてと教育システムが変わらないことに疑問を感じたのです。

 もともと映像の世界で自ら事業を立ち上げ、自分らしく働くこと、生きることを選んできた池辺さんは、こういった時代の中で自分ができる、いや、自分にしかできない子育てについて考えていました。

 「これからどんな世の中になっていくかなんて、誰にも想像できません。だからこそ予測できない未来を乗り越えられる『生きる力』を身に付けることが大事だと思ったのです。

 どんな環境にも柔軟に対応できる多様性を養うには、広い視野や価値観を持ち、さまざまな体験を積んでいることが不可欠。普通に学校に行って、普通に塾で勉強するスタイルでは、それを身に付けることは難しいかもしれないと感じました」

次ページから読める内容

  • スキーを楽しめる湯沢町で移住者を誘致していた
  • 長女はシティ派、長男は山派? 2年で変化した子どもたちの意識
  • 2拠点生活は以前よりずっと現実的な選択肢に

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