「ボードゲームが習い事になるの?」

 「ゲーム」と聞けば、昨今はデジタルゲームを思い浮かべる人が多いかもしれません。しかしゲームには、トランプなどのカードゲームや、ボードゲームなどのアナログゲームもあります。

 「デジタルゲームとアナログゲーム、どちらにもそれぞれの良さがあります。でも最近はデジタルゲームが主流で、ボードゲームやカードゲームの魅力を知らない人も多いのではないでしょうか」。そう話すのは、「サイコロ塾」主宰の財津康輔さん。財津さんは、「ゲームの社会的活用」について研究、博士号を取得し、「ボードゲームを使って学ぶ」をコンセプトに、各地の学童などで、習い事としてボードゲームやカードゲームの魅力を伝える活動を行っています。

 「ボードゲームやカードゲームが習い事になるの?」と驚く人もいるかもしれませんが、「ボードゲーム・カードゲームで遊ぶことで、非認知スキルなど生きるために不可欠な、さまざまな力を伸ばすことができると考えています」。近年、“ボードゲーム大国”というドイツをはじめとする世界各国で、ボードゲーム・カードゲームの教育効果への注目が高まっていると財津さんは言います。

 ゲームである以上、楽しく遊ぶことが大前提ですが、具体的にどのような力が育まれるかといった狙いや、どういう声かけが効果的かといったポイントを、一緒に遊ぶ親や大人が知っておくことで、より楽しく、より学びのある体験になると財津さんは説明します。

 4月からスタートするこちらの連載では、財津さんに、ボードゲーム・カードゲームで育まれる、論理的思考力などの力や、それらの力を伸ばすための具体的なお薦めゲームなどを紹介してもらいます。

 アナログゲームは、トランプや誰もが知る定番ゲームだけではありません。奥深く、幅広いボードゲーム・カードゲームの世界に触れ、ぜひ親子でその魅力に開眼し、楽しく遊びながら、「子どもがよりよく生きるために必要な力」を伸ばしてみませんか。

 ご期待ください!

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取材・文/小林浩子(日経DUAL編集部) イメージ写真/PIXTA