長編、伝記…親が読んであげれば子の読書の幅がさらに広がる

 小学生になってからも親が読み聞かせを続けるメリットは、子どもの読書の幅が広がることにもあると思います。連載の第1回記事「読み聞かせは親子で向き合う時間生まれるから楽しい」でお伝えしたように、わが家では、選書は基本的に子どもに任せているのですが、その際、親に読んでもらえるという安心感があると、子どもはいろんなジャンルの本に挑戦できるようです。

 将来、宇宙飛行士になりたい息子は、以前から宇宙が大好き。学校の図書館で『ガリレオ・ガリレイ』の伝記を借りてきて読み聞かせをしたことがきっかけで、伝記好きにもなりました。

 もし、本人の読解力に合わせて選書していたら、字の少ない絵本だけ選んでいたかもしれません。長編を読み聞かせするのは大変ですが、「毎日10ページだよ」「今日はここまでだよ」とあらかじめ子どもに伝えたら、最後まで読まなくても子どもは納得します。日が空いてしまったときに読み始めを間違えたら「そこじゃない!」と指摘されたことも。案外、子どものほうが内容を覚えているもの。ぜひ、子どもと一緒に親も面白がって、いろんな本を読んであげてほしいですね。

取材・文/児玉真悠子 写真/遠藤素子 イメージ写真/PIXTA


白崎あゆみ
白崎あゆみ 1981年生まれ。上智大学外国語学部フランス語学科卒、アビームコンサルティングを経て北陸放送でアナウンサーとして10年勤務。出産後はコーチングに転向。TCS認定プロフェッショナルコーチ、マザーズコーチングスクール認定トレーナーの資格を取り、コーチングセッションや、保育園・幼稚園向けのナーサリーコーチングなどを行うほか、企業のリーダー研修やキャリアデザイン研修などの講師としても活躍。金沢市在住。