長期間にわたった外出自粛。学校生活を再開させた小学生の心のケアや学習の遅れも心配されています。

コロナ後の子育てや家族の在り方はどうなるのかを考える、オンライントークイベント『My Revolution2020~これからの「仕事」「家族」「自分」を描く7日間~』が2020年5月25日~31日に行われました。アドラー式コミュニケーションに詳しい子育て支援代表取締役の熊野英一さんと子育てサイト「パパコミ」編集長で兼業主夫放送作家の杉山錠士さんが進行役となり、多彩なゲストや参加者からのチャットと積極的に意見を交わしました。前回記事で紹介した「夫婦でどうする?」に続き、今回は5日目の「子どもたちはどうする?」を抜粋して、紹介します。

ウイズコロナの教育はどうなる?

 この日のゲストは昭和大学附属病院内にある「さいかち学級」の担任を務めた副島賢和さん。もともとは東京都内の公立小学校で25年間教員を務めていましたが、2006年から8年間、入院中の子どもたちに勉強を教える「病弱教育」に携わるとともに、赤鼻をつけたクラウン(道化師)として、病院に入院している人たちを楽しませる「ホスピタル・クラウン」としても活動してきました。

 「僕自身も小さいときから病気がちでした。運動会に出られず、自宅で運動会の歓声だけ聞いていたり、遠足に行けず、出掛けて行く友達を自宅の窓から眺めていたりしたこともあります。教員6年目に肺の病気で入院し、5年間ほど入退院を繰り返しました。その間に子どもの入院患者を何人も見かけて、『入院している子は勉強することができないのか? それは、おかしい』と思い、病弱教育に関わるようになりました」。

 コロナ禍で親はどうしたらいいのかを考えるとき、病弱教育にそのヒントがあるといいます。

 「病気で入院している子どもたちは、普通に学校に通っている子どもたちのようには学べません。今は『新型コロナウイルスによって、すべての子どもが思うように学べない』という状態。私が病弱教育に関わる中で感じたこと、実践してきたことをお伝えしたいと思います」

コロナ禍で子どもの教育をどう考えればいいのか。画像はイメージ
コロナ禍で子どもの教育をどう考えればいいのか。画像はイメージ