小1女子の母である編集部員。学校や習い事が休みになり、外出先も限られ、何となく緊張状態が続いて、親子ともどもストレスがたまり気味だった週末。急に思いついて“デジタル帰省”してみました。「日曜夜18時にお互い料理を完成させて画面前に集合ね!」。親子とも、すっきりした笑顔で眠ることができた、その体験談をリポートします。

「コロナ自粛」で実家の母らも家にいた

 きっかけは、ふとした思いつきでした。いつも夏休みや春休みなどの長期休みは娘(小1)だけ実家に長期滞在しています。ただ、帰省するには、新幹線に長時間乗る必要があり、新型コロナウイルス感染拡大の影響の先行きが見えないなか、「春休みはどうしようか」と相談するためにiPadを使ってFaceTime(ビデオ通話アプリ)を土曜日朝から久しぶりに利用しました。

 娘がもっと小さい頃は、頻繁に利用していたのですが、小学校に上がってからは、週末に学校や習い事があったり、出かけたりして、タイミングを合わせるのがおっくうになり、最近はほぼ使っていませんでした。娘は、久々に私の父母や私の姉と話せるので大興奮。立てかけたタブレットのカメラの前でぴょんぴょん跳ねたり、カメラに顔を近づけて超アップにして大爆笑したり。最近描いた絵や、休校中に少しだけやったドリルの表紙を見せるなど、ひと通り近況を報告しました。

 すると突然、私の母が、「ハンカチでマスクを作る方法を教えてあげる」と言い出し、そこからマスク作り大会に。私の父母や姉は、普段の週末であればそれぞれの用事で多忙なのですが、「コロナ自粛」の影響で、向こうも時間を持て余していたようです。

 わが家も実家もWi-Fi環境で利用しているので、私と娘がマスクの材料を探しに家の中をウロウロする間、つなぎっぱなし。実家側からは「あれ、画面に誰もいなくなったけど……まあいっか」という声が聞こえてきました。

 まるで同じ場所にいるかのように自然にわいわい話しながらマスクを作っていたので、途中、私の姉が材料を画面越しに娘に手渡ししそうになり、「いや、それは無理!」と大笑いするハプニングも。気づけば2時間が経過していました。そこで、こんなアイデアがひらめきました。「明日夜、一緒にご飯食べようよ!」。待ち合わせは18時と決まりました。

「デジタル帰省」のメリットは?
「デジタル帰省」のメリットは?