新型コロナウイルスによる臨時休校。厚生労働省は保育園・学童保育について原則開所の指針を発表しましたが、不安を感じているDUAL世帯も多いことでしょう。今回の休校措置で、低学年の子がやむをえず留守番をするケースも想定されます。夜間保育や学童保育を手掛ける認定NPO法人あっとほーむ代表の小栗ショウコさんにそんなときの注意点を聞きました。

学童保育は開所、児童館は対応分かれる

 新型コロナウイルス拡大に伴う突然の休校措置。学童保育について各自治体の取り組みはどうなっているのでしょうか。3月3日時点で東京23区の自治体が発表している、公立の学童保育・児童館の開設状況をまとめました。(※詳細は必ず、所属する学童保育や児童館にお問い合わせください)

自治体名

学童保育

児童館

千代田区

長期休暇と同様に受け入れ可

休館

中央区

午前中から受け入れ可

開館

港区

保護者が休業やテレワークをしていない1~3年生は受け入れ可

一般利用を中止

新宿区

午前中から受け入れ可

休館

文京区

長期休暇と同様に受け入れ可

休館

台東区

通常通り運営

開館

墨田区

長期休暇と同様に受け入れ可

一部休館、または日時を短縮して開館

江東区

留守番などが困難な場合に受け入れ可

休館

品川区

通常通り運営

休館

目黒区

午前中から受け入れ可

一部開館、一般利用を中止など

大田区

長期休暇と同様に受け入れ可

一般利用を中止

世田谷区

通常通り運営

開館

渋谷区

学校休業日に準じた扱いで受け入れ可

休館

中野区

午前中から受け入れ可

休館

杉並区

午前中から受け入れ可

開館

豊島区

通常通り運営

休館

北区

通常通り運営

休館

荒川区

通常通り運営

休館

板橋区

1~2年生のみ受け入れ可

休館

練馬区

長期休暇と同様に受け入れ可

開館

足立区

通常通り運営

休館、学童保育などは利用可

葛飾区

午前中から受け入れ可

休館

江戸川区

学校休業日に準じた扱いで受け入れ可

休館

※自治体のホームページに基づき作成。情報は3月3日時点。市区町村コード順

 3月3日時点では、23区すべてで学童保育は実施されているようです。東京都渋谷区は、一定の準備期間を経た後、学童保育向けに給食を提供すると発表しました。児童館は休館となるところが多く、また、保護者の就労を問わずに小学生を受け入れる「放課後子供教室」は、23区のほとんどの自治体で休止となっています。ただ、就労家庭の子を受け入れるケースもあるので、詳細は必ず自治体の窓口、または該当施設に確認してください。

 ちなみに午前中の子どもの居場所として、学校を提供する自治体もあります。茨城県つくば市は、3月6日~24日の臨時休校中も8~15時まで登校可(自主学習、放課後は学童保育を実施)とし、希望者には給食も提供。また神奈川県横浜市や川崎市は、給食は出ないものの、休校中に子どもが学校で過ごすことが可能としています。

 「緊急時だからこそ、いつもと同じ場所で、いつもと同じメンバーで過ごすことが子どもにとっては何よりの安心材料になります。今後小学校に入学する子を持つ働く家庭には、こうした事態も想定した上で、安心できる学童を選ぶことが大切になるでしょう」と、認定NPO法人あっとほーむ代表の小栗ショウコさんは話します。

 学童に行けなかったり子どもが行きたがらない…ということも、これからはあるかもしれません。そんなとき、親が働き方を変えて対応するしかありませんが、どうしても一日家にいることが調整できない日などはどう過ごせばいいでしょうか。

低学年の留守番には配慮が必要。画像はイメージ
低学年の留守番には配慮が必要。画像はイメージ