新型コロナウイルス感染が世界で広がる中、フランス・パリの人々の様子をお伝えした前回の記事「『私コロナかも』積極的な開示は周囲への配慮」に引き続き、今回は医療関係者たちへの思いについて、フランス在住のアーティストでジャーナリストの永末アコさんがリポートします。フランスでは、医療従事者は感謝と尊敬の対象であり、待遇改善の動きもあったといいます。
知らない人でも、このコロナ下では共に生きる同士
新型コロナウイルス感染症の患者さんをケアする医療従事者たちが、差別の対象になっており、辞めてしまう人もいるという日本のニュースを目にしました。
日本看護協会の昨年9月の調査によれば、回答があった看護職員の20.5%がコロナの影響により差別や偏見を経験し、家族が心ない言葉を言われたり、子どもの通う保育園や学校で差別を受けたりしたケースもあったといいます。
フランスでは、ここのところ警察官の市民に対する暴力が発覚するなど、政府と国民の間に溝が生まれ、政府への反対デモ運動が盛んに行われています。それはコロナと並ぶ大問題でもあります。
しかし、ここに住む人々は、相変わらず人間臭くて、あたたかいのです。友人も隣人も仕事仲間も、知らない人でも、このコロナ下では共に生きる同士であり、日々お互いを思いやり力づけあっていることを、日常のちょっとした瞬間に実感することが多々あります。
フランス国内でコロナで亡くなったとされる人の数は、1月5日時点までに、6万6282人に上ります。任意でワクチン投与も始まりました。
おそらく日本よりもずっと厳しい状況にあるフランスですが、医療従事者への感謝と敬意の気持ちを示すことは忘れていません。

次ページから読める内容
- 「明日も頑張ろうというエネルギーが出てきたわ」
- 子どもたちは手紙、大人たちは差し入れを
- 国家式典で感謝の意をささげられる医療関係者たち
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