ICTツールの進化などで、リモートワークできる環境が整うにつれ、地方移住や二拠点居住といった新しい暮らし方、働き方が広がっています。「地方移住って実際どうなの?」「どんな暮らしが待っているの?」「デメリットはないの?」と知りたいことはたくさん。そこで、2018年に東京から福岡県糸島市に家族5人で移住した、元大手住宅雑誌編集者の豊田里美さんが、当事者だからこそ言える「地方移住のリアル」を編集者目線でリポートする新連載がスタート! 第1回は、豊田さん一家がなぜ、どのように移住したかについて語ります。

 「東京は日本の中心だし、そこで働くからこそ、面白い仕事もできる」。何の疑いもなくそう考えていた私は、大学卒業後、ずっと東京で会社員として働いてきました。結婚し、子どもが二人生まれても仕事を続け、電動アシスト自転車で家と保育園を往復し、満員電車に揺られながら晩ごはんに頭を悩ませる、絵に描いたような共働き家庭の生活を送っていました。

 それが今は東京から遠く離れた、福岡県糸島市という海がとても美しい街で暮らしています。2018年の夏に、夫婦ともに会社を退職して移住してきました。夫は独立起業、私はフリーランスとして働きながら小3、年長、2歳の3人の子育てをしています。海も山も家から車で15分。野菜、肉、魚も、びっくりするほど安くておいしい。何より、子どもたちが友達と外で駆けまわり、海や山での遊びをどんどん習得していく姿を見るにつけ、ああ本当に移住してよかったなぁと思っています。

 一方で、教育の選択肢、放課後の過ごし方、子育て支援などさまざまな面で、今住む場所と東京とを比較してしまう自分がいます。メディアや友人のSNSで、「東京の暮らし」や「東京の教育」を見て、なんとも言えぬモヤモヤを感じることもあります。移住生活、まだまだ試行錯誤の途中です。

 この連載では、自分の経験やほかの移住者の話を紹介しながら、「地方移住のリアル」をお伝えしていきます。初回は、地方移住など想像すらしていなかった私たちが、なぜ・どうやって移住したかについてです。

水着を忘れても、海を見ると入ってしまう子どもたち
水着を忘れても、海を見ると入ってしまう子どもたち

次ページから読める内容

  • ターニングポイントとなった「夫婦ミーティング」
  • 縁もゆかりもない「福岡」へ、移住を決定
  • 渋る長男、喜ぶ長女。移住に対する反応はそれぞれ
  • 移住して1年半、家族それぞれの毎日は

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