共働き子育て中の親が気になるあのニュースは英語でどう言うの? ジャパンタイムズ元報道部長の内藤陽介さんが説明する英語コラム連載です。

◆今回のテーマ
「新しい生活様式」 new normal

すっかり日常光景となったマスク姿

 新型コロナウイルス対策として出されていた緊急事態宣言が全国的に解除されましたが、まだ感染が収束したわけではありません。政府は引き続き国民に対して、感染防止のための基本的な生活習慣をとるよう呼び掛けています。

 そこで提唱されているのが「新しい生活様式」ですが、英語ではnew normalと呼ばれています。「生活様式」をlifestyleとする考え方もありますが、new normalは「新常態」や「新たな日常」などとも訳され、今まで常識だったものが大きく変化し、新たな基準が生まれるほど大きなインパクトを与える場合に使われる表現なのです。

 今回はnew normalの下で推奨される日常生活習慣について、代表的な英語表現をいくつか見ていきましょう。

 マスクを着用することがすっかり定着しましたが、私たちが一般に「マスク」と呼んでいるものは、英語ではprotective mask「保護マスク」やface mask「フェイスマスク」と呼びます。maskだけでは「仮面」のようなイメージが近いでしょうか。

「せきエチケット」 cough etiquette

 こちらは日本語と英語がそのまま対応しています。「せき」はcough、「エチケット」はetiquetteです。せきエチケットとほぼ同じ意味合いで、より大きな概念として、respiratory hygiene「呼吸器官を衛生的に保つこと」という英語表現もよく使われています。

「ソーシャルディスタンス」 social distance

 こちらは、日本語でもおなじみになりました。「感染防止のための人と人との距離」ということです。「対人距離を確保すること」という動名詞で使う場合は、social distancingとなります。

 では、感染防止のため避けるべき「3密」(密閉・密集・密接)は英語で何と言うのでしょうか。