グローバル化する世の中を生きる子どもたちには、英語ができるようになってほしい――。そう願っている親は少なくないでしょう。「子どもに勉強をさせたいなら、親がまず勉強している姿勢を見せたほうがいい」。識者たちはそうアドバイスします。自分自身の英語力を向上させたい、でも忙しくてなかなか取り組めないという読者に向けた、英語コラム連載。共働き子育て中の親が気になるあのニュースは英語でどう言うの? ジャパンタイムズ元報道部長の内藤陽介さんが説明します。

◆今回のテーマ
男性の育児休暇 paternity leave

 男性の育児休暇の話題でよく使われるのは

paternity leave 父親の育児休暇

という表現です。
paternity  【名】父親であること・父性
leave    【名】休暇・いとま

から来ています。

 ちなみに、女性にしかできない「出産」に関する休暇は、

maternity leave 産休

ですね。
maternity  【名】母親であること・母性
が元になっていることは、すぐに分かるでしょう。

 私は英字紙ジャパンタイムズでニュースエディターの仕事をしています。職場は、日本人社員と英語ネーティブ社員が入り交じるバイリンガル状態です。仕事の話だけでなく、プライベートな会話でも英語と日本語が飛び交います。そんな環境にいると、言葉の使い方ひとつでも、男女の育児に対する日本と欧米の意識の違いに気づくことがあります。

一般的な「育休」はこの表現がニュートラル

 paternity leaveやmaternity leaveという言葉は男女の区別に焦点をあてた英語表現。ですが、そもそも「育児は両親で協力するもの」ですから、一般的な「育児休暇」は、次のように表現するのがニュートラルでよいと思います。

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