売り場にずらりと並んだ冷凍食品。野菜などの素材ものからおかず、主食まであって冷凍食品だけで3食そろうのではと思うほどです。中でも麺類はパスタ、中華、和とジャンルを問わず充実しています。冷凍食品ジャーナリストの山本純子さんによるとコロナ前から麺類は人気で商品のバラエティーも増えているのだそう。そこで今回は買って間違いなしの定番商品を教えてもらいました。記事後半では栄養バランスが気になる時に役立つ冷凍野菜の活用法を紹介します。

コロナ下で冷凍麺の生産は20億食を突破

 皆さん、こんにちは。冷凍食品ジャーナリストの山本純子です。

 子育て世代ではコロナ下に陥る以前から、讃岐うどんなどの冷凍うどんを活用していた人は多いでしょう。5玉1パックで1玉当たり50~70円と安価、短時間ゆでたりレンジでチンしたりするだけで、好きな味付けで食べられる冷凍うどんは子育ての強い味方です。やわらかくゆでて離乳食に、冬は鍋のシメとして、夏はざるうどんにと、場面や季節を問わず利用されています。

 コロナ下に伴い在宅が増えた家庭ではそれに加え、調理済みで具がセットされた冷凍のパスタやうどん、中華麺などを食べるようになった人もいるのではないでしょうか。実際、昨年の冷凍麺の生産量は大きく伸びました。日本冷凍めん協会の調査結果によると、2020年の冷凍麺年間生産食数(2021年3月30日発表)は、20億943万7000食。前年比108.5%です。スープや具がセットされた「セットめん・調理めん(具つき麺)」も1億食を突破し、前年比125.1%と大きく伸びています。まさにコロナの影響でしょう。

 麺はゆでた後時間がたつとのびてしまいますが、冷凍麺は、ゆでたて直後、もしくは仕上がるギリギリで止めて急速凍結していて、家で加熱解凍することで仕上げをします。冷凍玉うどんは、まさに釜上げ直後のおいしさが解凍でよみがえります。チルドのゆでうどんよりおいしく、買い置きができ、さまざまにアレンジできることが好評で、昨年は新規ユーザーがかなり増えたと聞いています。

 具つきの冷凍麺類は、解凍調理だけでお昼の1食ができあがるので、テレワークにぴったりと食べる人が増えているのでしょう。ただ、普通の規模のスーパーでも20種類くらい並んでいるのでどれを選んだらいいか迷ってしまいますね。そこで次ページから1度は味わっていただきたいおすすめの定番品を紹介します