新型コロナウイルスの影響で一気に広まったリモートワーク。通勤時間がなくなり、家族と過ごす時間が増えたのはメリットですが「ランチの支度が面倒。作ったり後片付けをしたりしていると昼休みが終わってしまう」という悩みをよく聞きます。

 一方で、「コロナ下のリモートワークで冷凍食品を利用することが増えました」という声も。確かに火も使わず、電子レンジで数分チンするだけで食べられる冷凍食品はとても便利です。

 冷凍食品ジャーナリストの山本純子さんによると、実際、コロナ禍で冷凍食品の売り上げは伸びているそうです。山本さんは「これまで冷凍食品をあまり買わなかった層にも利用されているのでは」と分析。そのきっかけとなったのが、昨年の緊急事態宣言下でのステイホームでした。リモートワークや休校、保育園の登園自粛で親は仕事をしつつ昼食、夕食の支度に追われ、感染予防で買い物の頻度も控えたあのころ、冷凍食品を使った人も多いでしょう。

 「そのときに冷凍食品を試してみて、手軽さやおいしさ、安心・安全、そして価格の手ごろさに気づいたのでしょう。冷凍食品ユーザーの裾野が広がってきています」と山本さんは話します。

 冷凍食品というとお弁当用のコロッケやギョーザ、調理前の食材などを思い浮かべますが、スーパーの冷凍食品売り場に行くと、麺類やご飯ものなど1品料理のレパートリーもズラリと並んでいます。これがリモートワークのランチにおすすめ。一人分ずつ個包装なので、夫婦でリモートワークをしていても、それぞれが都合のいいタイミングで、好きなものを食べられます。具付きパスタにサラダを添えれば、ちょっとしたカフェランチ気分。1食200円くらいから購入でき、リーズナブルなのも魅力です。

 そこで「DUAL」では働く親を応援すべく、冷凍食品をテーマにした連載をスタートします。コロナ下の影響やランチにおすすめのアイテム、忙しい日でもボリューム満点の夕飯がささっとできるお助け冷食、おいしく食べるための保存法と調理法、手軽にできる栄養バランスのとり方などを山本さんに聞いていきます。どうぞご期待ください!

取材・文/福本千秋(日経DUAL編集部) イメージカット/PIXTA