DUAL連載『内藤陽介のニュース英語塾』の筆者で、元ジャパンタイムズ報道部長の内藤陽介さんには現在、都立中高一貫校を経て私大に通う長女と、国立大付属高校に通う長男がいます。子どもたちも二人とも英語が得意ですが、インターナショナルスクールや英会話教室に通わせたことはなく英語教育をできるだけ「外注」せず、家庭内で「手作り」するというポリシーで子育てしてきたと言います。今回は、家庭内で子どもに英語を教えるにあたり、内藤さんが最初に作ったというロードマップがどんなもので、具体的に取り組んだことは何か、といった点について聞いていきます。

手間とコストはトレードオフ

DUAL編集部(以下――) 前回は、内藤家の「英語教育方針」について聞きました。英会話スクールに通わせることも検討したものの、ほかの習い事や、自治体などが実施する体験プログラムなどへの参加で忙しく、習い事にこれ以上時間を割けないという現実的な理由があり、外注するのはやめたということでした。「やめた理由はまだある」とのことですが、それは……?

内藤陽介さん(以下、敬称略) 「子どもを英語の習い事に通わせる」ことは、費用と引き換えに「外注する」ということになります。ところが、子育て奮闘中の皆さんなら経験していると思いますが、「やらせっぱなし」の習い事はあまり伸びません。ピアノやバレエ、サッカーなどでも、家でどのくらい練習ができているかで伸びが変わってきますよね。

―― はい。家庭で練習させる上で、親のフォローは必要ですね。

内藤 まさにそれが、わが家で外注をやめたもう一つの理由です。英会話スクールに通わせても、結局親が家庭でフォローする必要があるなら、多少の手間ひまがかかっても家庭で教えてみてはどうかと思いました。外注費用を抑えた分は、教材購入に充てることもできるかな、という考えです。

 そこで、親の「すきま時間」に英語を教えるという方法にたどり着きました。まず取り組んだのは、大まかなロードマップを考えたことです。

画像はイメージです
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