わが子には英語を身に付けてほしい、でも、どうすればいいのか分からない――。そんなふうに悩む親は少なくありません。英語教室やインターナショナル幼稚園・スクールなど、「英語教育」には何かとお金がかかるもの。DUAL連載『内藤陽介のニュース英語塾』の筆者で、元ジャパンタイムズ報道部長の内藤陽介さんには現在、都立中高一貫校を経て私大に通う長女と、国立大付属高校に通う長男がいます。子どもたちも二人とも英語が得意ですが、インターナショナルスクールや英会話教室に通わせたことはなく英語教育をできるだけ「外注」せず、家庭内で「手作り」するというポリシーで子育てしてきたと言います。その理由や、具体的に内藤家が実践してきたこと、語学が苦手な親にもできる家庭内英語教育のコツなどについて、数回にわたって聞いていきます。

内藤家の英語教育方針

・必ずしも「ネーティブのような英語」を目指す必要はない
・英語は「国際コミュニケーションツール」として習得することを目標にチャレンジすればよい
・「外注せず」にできる限り「手作り」で英語教育をする

語学で仕事をしているからこそ思うこと

DUAL編集部(以下――) 内藤さんは、20年以上にわたって英文ニュースに関わってきた英語のエキスパートです。一方、妻の明日香さんはフランス語が専門で、フランス外資系企業の東京支社の秘書を経て、現在はフランス語通訳ガイドとして活躍中と聞きました。夫婦そろって「語学系キャリア」なのですね。

内藤陽介さん(以下、敬称略) 夫婦ともに学生時代から語学好きで、仕事でもその能力を生かした職業に就くことができました。子どもが生まれたら、将来は「世界で活躍できるような人に育ってほしい」と思っていました。

 まだ二人の子どもたちは、今後英語を使うような進路に進むのかどうかも分かりませんが、上の子は大学でも英語に関しては最上位のクラスに入れていますし、高2で受けたTEAPスコアのCEFR換算が4技能ともB2かB1でしたから、その時点で大学受験に求められるレベルはあったのかなと思います。

 下の子は、英検などの資格にはあまり興味がないようで、飛び抜けて上級を持っているわけではありません。学年に応じて推奨されるレベルを取得してきた程度ですが、耳慣らしのつもりでNHK のニュースを副音声の英語で見たりしています。

―― 子どもの英語教育に関して、語学を仕事にしているからこそ感じてきたこと、指針にしてきたことはありますか。

内藤 いくつかあります。まずは、「必ずしもネーティブのような英語を目指す必要はない」ということですね。一言でネーティブといっても、アメリカ英語、イギリス英語、オーストラリア英語など、英語それ自体も多岐にわたります。日本人英語はJaplishと揶揄(やゆ)されることもありますが、話すスタイルよりも、話す内容のある人間に育てることが大切だと感じてきました。

 夫婦それぞれ英語とフランス語を続けてきて、臆することなくネーティブと渡り合えるようになって思うことは、語学はツールであるということです。

 また、そう遠くない将来、ツールとしての語学はAI(人工知能)に取って代わられるともいわれる中で、より大切になってくるのはコミュニケーションの中身です。話す内容やその土台となる知識や経験を、日本社会の中で積み重ねていくことが重要だと考えました。

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次ページから読める内容

  • 「国際コミュニケーションツール」として習得することを目標に
  • インターナショナルスクールという選択肢
  • 「英語の習い事」より「中身」を育む体験を重視

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