予約の取れない“伝説の家政婦”として大人気のタサン志麻さん。フランス人の夫・ロマンさんと共に、2人の息子さんの育児にも奮闘中です。志麻さんの「家族ごはん」に対する思いや考え方などを全6回シリーズでお届けしていきます。第4回は、志麻さん流の魚料理のコツを伝授。簡単にできて、子どももおいしく食べられる、フランス流魚料理のレシピも紹介します。

洋風アレンジで魚料理がグッと食べやすくなる

日経xwoman DUAL(以下、略) 魚料理は下処理が面倒に感じたり、苦手なお子さんも多かったりと、なかなか手が出にくい家庭も多いと思います。手軽にできて子どももおいしく食べられる調理法があれば教えてください。

タサン志麻さん(以下、志麻) 鮭(サケ)や、身が軟らかく味が淡泊な塩ダラ、鯛(タイ)などの白身魚は、調理がしやすく、子どもも食べやすいと思います。定番の塩焼きや照り焼き、煮付けにするのもいいですが、趣向を変えて洋風にアレンジするといつもと違った食卓になります

志麻 例えば、塩・コショウした鮭をこんがりとソテーして、熱々のバターソースを上からかける。ポワレと言う調理法なのですが、鮭のポワレは簡単ですし、風味もとてもいいです。このとき、バターソースにオレンジの果汁をひと絞りしてみると、一気にフレンチになるんですよ。

 白身魚を野菜と一緒に蒸し煮にするのもおすすめです。味付けは塩・コショウとコンソメのみ。お好みで最後に生クリームを入れてクリーム煮にしたり、夏はトマト缶を加えてさっぱりとトマト煮にしたりすると子どもも食べやすいと思います。フライパン一つでメインも付け合わせの野菜も同時にできてしまうので、時短になるのもうれしいですね。

いつもの焼き魚が手軽なひと手間でおしゃれな洋風メインディッシュに変身! 「鮭のポワレ with オレンジバターソース」のレシピは4ページ目で紹介します。