小学校入学後の今がいちばん悩んでいる

── 息子さんは昨年小学校に入学。自己主張が増えてきたそうですね。

相川 小学校に入学してから、宿題など家でしなくてはいけないことが増えました。息子はゲームをしたいので、宿題をなかなかしなかったり、朝食の用意ができたと声をかけても「もう少し」と言ってすぐに来なかったりするので、私も叱る場面が増えてしまいました

 そこで、今まで気になっていたDUALの記事を全部読みました。その中で、『ほめ方叱り方 「対話と傾聴」でフラットな親子関係に』という記事は特に参考になりました。こちらに余裕がないと、褒めながら「こうしたほうがいいよ」と諭すのはなかなか難しいですが、記事の中に「1日5分でいいから子どもに向き合って、話を傾聴しましょう」という部分があって、「5分ならできそう!」と思い、心がけています。

 『親野智可等 やっぱり子どもは褒めるに限る』も、私の悩みにぴったりでした。「褒めるけれど、しなくちゃいけないこともある」というときに、親から子どもへどのように伝えたらよいかが分かってよかったです。

── 保育園から小学校に入学すると、いろいろ変わりますね。

相川 就寝時間も気になるようになりました。保育園のときは、働いているママ友が多かったので、「寝かせる時間が夜10時とか11時とかになっちゃう」という会話が当たり前でした。でも、入学してからは、専業主婦の家庭では夜8時半に寝かせているという話も聞こえてきて、「早く寝かせなくちゃ」と思うようになりました。

 うちでは寝かしつけ担当は夫なのですが、小学校入学後は夜9時半になったら読み聞かせを始めると決めています。

── 小学校入学を機に読み聞かせをやめる家庭も多いようです。

相川 夫は読み聞かせをするのが楽しいみたいで、毎晩5~6冊は読んでいます。週末に図書館で本を借りてきて、7年間ずっと続けているんですよ。息子も楽しみにしています。お気に入りは、原ゆたかさんの『かいけつゾロリ』シリーズ(ポプラ社)です。

 少し変わった少年が工夫して庭を造っているうちにみんなが集まってきて、最後は中心的な存在になるというポール・フライシュマンさんの『ウエズレーの国』(あすなろ書房)も小さい頃からのお気に入りです。

 『ともだち』(講談社)という太田大八さんの絵本も好きです。これは以前、私が小学生へのキャリア教育の講師をしたときに、題材として使った思い入れのある絵本です。息子が気に入ってくれて、とてもうれしく思っています。

 夫が飲み会や残業でいないときは、「ママでいいから読んで」と言われます。でも、実は、私はあまり読み聞かせが得意ではないんです。1冊読んだら眠くなってしまって、終わりにしようとすると「寝ないで」と言われます。そこで、意見を言う練習になるかと思い、最近は「ママがどうしても読みたくなるように説得してくれる?」と言って、息子にプレゼンさせています。

 息子も、最初のうちは「読んでほしいから」としか言えませんでしたが、だんだん「ママも勉強になるよ」などというようになりました。「ママのきれいな声で読んでもらうと、僕はリラックスして眠れるんだ。だから読んでほしい」と言われたときは、すごく読みたい気持ちにさせられました(笑)。

── ダンスや演技、ピアノ以外にはどんな習い事を?

相川 2年生になってから、公文の算数に通うようになりました。同じマンションに住んでいる親友とクラスが離れてしまって、そのママから「一緒に行ってくれるとうれしい」とお誘いを受けたからです。夫は「小学3年生ぐらいから塾に通っておくと、中学受験しようと思ったときに間に合うよ」と言っていますが、私自身は受験してもしなくてもいいという考え。友達と一緒に行くのが楽しいようなので、しばらくは公文で、と思っています。

── 公文は宿題が出ますね。

相川 1日数枚なので5分程度で終わりますが、毎日あります。DUALで『朝勉のススメ 夜だらだら勉強するなら朝15分集中』という記事を読み、朝の勉強を習慣化しようと思い、毎日朝食の前か後にする約束にしました。とはいえ、なかなかしないので、「友達も、朝しているらしいよ」と言ってみたり、本当はダメかもしれませんが、「宿題が終わったらゲームをしていいよ」と言ってしまったりすることもあります。

 「言わないとしない」ということにも悩んでいて、『言わないと動かない子「自分ごと化」促す4つのポイント』は、時々読み返すバイブル級の記事です。子どもが「自分ごと力」を身に付けられるかどうかは親の問題で、4つのポイントがあると書かれています。ところが、今のところどれもできていなくて……。これからも折に触れて読み、心がけていきたいと思っています。

取材・文/荒木晶子 構成/福本千秋(日経xwoman DUAL)
写真/相川さん提供