私がそろえた持ち物を再チェックする夫にイラッ

── 学校からのお知らせや宿題のプリントの整理など、お子さんについてのこまごまとしたことはどちらが担当しているのですか?

相川 学習プリントのファイリングはリビングの夫が座る席に置いておくと、夫がしています。宿題への声かけやドリルの丸付け、翌日の学校の用意などリアルタイムですることは私がしています。

 なのに、夫は朝、時間割や必要な物をチェックするんです。「体操着、入れてある?」などと確認してくるので、「入れてあるから!」と、ちょっとイラッとすることも(笑)。それだけ子どものことが心配なんでしょうね。

 週末に子どもと遊ぶのは夫の担当です。夫は子どもが好きで、家の近くのグラウンドで息子やその友達と一緒に鬼ごっこをしたり、泥だらけになったりして遊んでいます。

 息子は赤ちゃんの頃から週末にダンスと演劇の習い事をしていて、その送り迎えも夫が。初めは私の考えで始めた習い事ですが、4~5歳ごろからは夫のほうが熱心になって、いつの間にか専任担当になりました。

 夫はとても面倒見のいい人で、本人は「可能性のある人をサポートするのが好きだ」と言っています。だから、いろいろな仕事に挑戦している私や、未来のある息子に対して、マネージャーみたいな気持ちで接しているようなんです。そういう感覚は私にはないものなので、身近に接していてとても面白いですね。

週末の習い事の送迎は夫の担当。子どもと遊ぶのが上手な夫は息子の友達にも人気がある
週末の習い事の送迎は夫の担当。子どもと遊ぶのが上手な夫は息子の友達にも人気がある

夫婦間の会議に工夫あり

── 夫婦で教育方針が違って困ることはありませんか?

相川 多々ありますね。私は子どもが転びそうになっても、痛い思いをして分かることがあると思い、見守るタイプです。大阪教育大学教授の小﨑恭弘さんの『子がコケた時に親がすべきは助け起こすことではない』というDUALの記事を読んだときには、常々私もそう思っていたことだったので、間違ってなかったとうれしくなりました。

 一方で、夫は転ばないように先回りするタイプです。息子に甘いところがあって、私はそこは問題だと思っています。息子はピアノも習っていて、毎日15分練習すると約束しています。息子が自分から練習を始めると、夫は「えらかったね!」と、キャラクターカードを買ってあげるんです。そういうことが多いせいか、息子にクリスマスや誕生日に欲しいものを尋ねても「ほしいものがない」というありさまです。

── そういう思いは、どのようにして伝えているのでしょう?

相川 私が気を付けているのは、言いたいことをためないけれど、その場では言わないということです。そのときに言ってしまうと感情がストレートに出ますし、それで相手がムッとしてしまうと、その後に何を言っても聞いてもらえませんよね。

 そこで、週に2回ぐらい、夫と家で飲みながら会話をする楽しい時間を持つようにしています。その夫婦会議みたいな場で、お互いにたまっていることを明るく、冗談っぽく伝えています。ご褒美についても「私はよくないと思う」と伝えたのですが、なかなか変わらないので困っています。