転職活動は、自分と向き合い成長できる人生の大きなチャンスです。しかしワーママの場合、育児中であること、勤務時間が制限されることが負い目となって自己評価が低くなったり、セルフディスカウントをしてしまったりすることがあるようです。反対に、自分のことを分かってもらおうと面接などで主張しすぎて、相手の気持ちに気づかないことも。企業の人材育成に携わるCAP総研の髭彰さんが、ビジネス・エニアグラムを応用したタイプ別・ワーママ転職の転職活動アドバイスをする本シリーズ。第1回の性格タイプ診断に続き、今回は、タイプ1~3の潜在心理と強みを解き明かし、それに沿った転職活動の注意点や、自己PRのポイント、向いている環境を紹介します。タイプ4~9についても第3回、第4回で紹介するのでご期待ください。

タイプ診断はこちらの記事でできます。
ワーママ転職にお役立ち 強みが分かるタイプ診断

(日経DUAL特選シリーズ/2020年2月収録記事を再掲載します)

「潜在心理」を知って緊張に備え、「本来の強み」をPR

 髭さんは「ビジネス・エニアグラムでは、転職活動などストレス状態のときは、各タイプの『潜在心理』が悪いほうに影響し、偏った言動を起こすとされています」と話します。「自分のタイプにはどんな潜在心理があるのかを知っていれば、転職活動の落とし穴にはまらずに済みます」

 反対に、自分の『本来の強み』を知っておけば、転職の面談でPRすべき自分のポテンシャルが分かります。髭さんによると、転職面接で採用側は、応募者のポテンシャルを見ています。例えば、働く環境が変わっても前職と同じか、それ以上に成果を出せるかどうかや、組織に良い影響を与える人物かどうかを見抜こうとしているのだそう。

 「面接ではすべての質問にその意図が含まれています。実績と共に、自分の才能や技能、知識、人間性を伝えましょう。ビジネスパーソンは誰しも『本来の強み』を使っているものです。実績を棚卸しし、自分の強みと関連づけることで、説得力のある自己PRを準備できるでしょう」

 次ページからはタイプ1~3の「潜在心理」と「本来の強み」を表にまとめて紹介し、髭さんがアドバイスします。

タイプ1 正しさを求める人、細かくきちんとやる人
タイプ2 親密を求める人、親切に世話をする人
タイプ3 成功を求める人、効率的に進める人