小学校高学年や中学生になった子どもが朝起きるのがつらそうだったり、立ちくらみやめまいがあったりしたら、起立性調節障害かもしれません。「名前は聞いたことはあるけれど、詳しくは知らない」という人も多いでしょう。そこで、東京逓信病院の小児科で起立性調節障害の専門外来を担当している中澤聡子さんに病気のメカニズムや治療で大切なことを聞きました。

【年齢別記事 中学生~大学生のママ・パパ向け】
(1) 思春期に発症 不登校の原因にもなる「起立性調節障害」 ←今回はココ
(2) 起立性調節障害になった次男 通信制高校経て今は大学院

起立性調節障害によく見られる症状をチェック

 小学校高学年から中学生で発症しやすい起立性調節障害。朝はなかなか起きられないのに、午後や夕方になると元気になることが多い病気です。立ちくらみやめまい、頭痛、倦怠(けんたい)感などのつらさは本人にしか分からないため、周囲からは「やる気が足りない」「サボりではないか」と言われがちです。そのことでもつらい思いをして、不登校につながりやすいといわれています。

 起立性調節障害に悩む多くの患者と接している中澤さんによると、受診する子どもは、マジメで、周囲の期待に応えようと頑張るタイプが多く、学力レベルが高い子も少なくないそうです。日本小児心身医学会によると、軽症例を含めると中学生の約10%が該当し、決して珍しい病気ではありません。「もしかしてうちの子も?」と思った場合は、次のような傾向がないか、チェックしてみましょう。

□立ちくらみやめまいを起こしやすい
□朝礼などで立っていると気持ち悪くなる。ひどいときは倒れる
□入浴時に気持ちが悪くなることがある。嫌なことを見聞きすると気分が悪くなる
□少し動くと動悸(どうき)や息切れをしやすい
□朝なかなか起きられない。午前中は体調が悪い
□顔色が悪く、青白い
□食欲がない
□おへその周りの腹痛がときどきある
□疲れやすく、倦怠(けんたい)感がある
□頭痛がある
□よく乗り物に酔う
(日本小児心身医学会の診療指針を基に作成)

 いくつチェックがついたでしょうか。3つ以上チェックがつくか、2つでも起立性調節障害が強く疑われる場合は、その可能性があります。中学生は小児科を、高校生以上は内科や症状に応じた専門科、睡眠外来などを受診してみてください。

 それでは病気の原因や診断のプロセス、治療で大切な親子関係について聞いていきましょう。

次ページから読める内容

  • 原因は自律神経がうまく働かないこと
  • 血圧や脈拍数を調べる新起立試験などで診断
  • 治療の内容と病気の経過は子どもそれぞれ
  • 大切なのは「よく寝て、よく動き、しっかり食べる」こと
  • 思春期の治療は、親子の距離感を見直す機会に

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