パフォーマー、研究・教育、コーヒーの3つを人生の軸とする「三つ編みライフ」という考え方を実践するEXILE TETSUYAさん。6月には、早稲田大大学院の修士論文を元に監修したダンス映像教材が「文部科学省選定」の教材として認定され、注目を集めました。一方、新型コロナウイルスにより、自身がプロデュースするコーヒーブランド「AMAZING COFFEE」は、5月末まで店舗の休業を余儀なくされたといいます。そんな中でTETSUYAさんが考えたこれからのリーダー像と、「自分の軸の見つけ方」を聞いていきます。

ダンサーの僕がなぜコーヒーブランドを?

 僕は2015年に「AMAZING COFFEE」というコーヒーブランドを立ち上げ、現在は6店舗をプロデュースしています。プライベートでコーヒーに興味を持ったことをきっかけに、好きな気持ちが高じてコーヒーマイスターなどの資格を取り、それが現在までつながっています。

 僕はずっとダンスを軸にして生きてきましたし、一生続けていきたいと思っています。しかしその一方で、生き方や将来の働き方を考えたときに「ダンス以外の可能性を広げたい」という気持ちがありました。EXILEの活動を続けながら、それをずっと探していたんです。その中で気づいた「コーヒーで人を喜ばせたい」という気持ちがビジネスとして実を結び、新たな立ち位置を築くことができました。立ち上げに賛同してくれる人が少しずつ増え、少しずつ夢が形になっていく過程も含めて、とても胸が高鳴ったのを覚えています。

 新型コロナウイルスによる政府の緊急事態宣言を受け、お客様の安全を第一に考えて、5月31日まで店舗の営業を自粛し、ECサイトのみ稼働していました。イレギュラーな状況に遭遇したことで、経営者として何を軸に判断を下すのか、改めて考えさせられました。お客様の安全を守るのは大前提。でも、従業員の生活も守らなくてはならない。店を閉めたことで社員やアルバイトのスタッフたちはとても不安だったと思います。それを少しでも払拭できるよう、オンラインを活用して、コミュニケーションを取る時間を増やすようにしていました。

2016年にオープンしたAMAZING COFFEE1号店
2016年にオープンしたAMAZING COFFEE1号店