前回の記事では、オーストラリアへの短期留学について「シンガポール法人 Pan Asia Advisors Pte. Ltd.」の岡村さとみさんに聞きました。今回は、同じ「公立小学校」でも場所が変わり、ニュージーランド留学にスポットを当てます。
クラスメートが1人「バディ」として娘をサポート
日経DUAL編集部(以後、――) お子さんはニュージーランドのどのあたりに短期留学をされたのでしょう?
岡村さん(以後、敬称略) わが家の長女(8歳)が短期留学したのは、2018年の夏です。オークランド中心部から車で30分ほどの牧場が広がる郊外にある公立小学校で、2019年に設立100周年を迎えました。日本でいう3~4年生にあたる2学年の合同クラスで、学級の児童数は約100人。娘以外に日本人はいませんでした。
前回ご紹介したオーストラリアの公立小学校では、日本から参加しているお友達以外にも日本人の参加者がいましたし、子どもが通っているマレーシアのマルボロカレッジでも、日本人の同級生が数人います。「日本人は自分1人」という環境ですから、娘がたった2週間で学校になじめるのか心配しました。日本人どころか、わが子以外に留学生が1人もいない状況で、近所の自宅から通っている生徒ばかりだったんです。
―― どのようになじんでいったのですか?
岡村 初日、緊張気味の娘が教室に入ったとき、先生が学校について教えるサポート係(「バディ」と呼ばれる)として、女子児童1人をつけてくれました。バディの資質を持つと先生が見込んだとおりとても親切なお友達で、カバンをどこに置けばいいのか、トイレの場所はどこか、休み時間やランチタイムの過ごし方などについてこと細かに教えてくれました。おかげで、すぐに学校になじめたようです。日本でバディ制度を採用している学校があるとは聞いたことがありませんが、転校生などに対して先生が適任の子を選ぶことで、スムーズに学校になじめる、とても優れた制度だと感じました。
―― 学校生活をどのように楽しんでいたのでしょう?
岡村 オーストラリアの学校同様、授業ではグループワークが多かったです。ここでも、バディの子のおかげでうまくグループに入れてもらって、授業を楽しむことができたと娘は言っていました。人口密度の低いニュージーランドらしく、校庭は広大で様々な遊具が置かれています。娘は中でもうんていがとても気に入り、休み時間になると、仲良くなった女の子2人と毎回一緒に楽しんでいました。
日本でうんていというと、ハシゴを横にしたような形しか見かけませんが、そこで使われていたものは、円盤が複数回転するようになっていて、それを手で掴み変えながら進むというもの。さまざまなタイプが用意されていて、遊びながら体幹が鍛えられるようです。
通常通っているマルボロカレッジでも、娘は水泳やトライアスロン、さまざまな球技などのスポーツに積極的でタイプです。そんな娘にとって、うんていは非常に魅力的だったらしく、手にたくさんマメを作りながらも運動能力を伸ばしていて、私も親としてうれしく思いました。
―― 授業の内容を教えてください。



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