小学生の親の一番の悩みは「ランドセル収納」

 子ども部屋をつくるかつくらないかは、それぞれのご家庭の考え方や環境にもよると思いますが、いずれにせよ勉強道具やランドセルなど子どもの荷物を入れる棚は必要になってきます。

 例えば、小学生のお子さんがいるご家庭で一番の悩みは、ランドセル収納。帰ってきたら床にポーンと投げっ放しで、ちゃんと片づけてくれないという話をよく聞きます。なぜそうなるのかといえば、子どもにとっていちいちランドセルを片づけるのは面倒な行為だから。家に帰って、わざわざ部屋に片づけに行き、またリビングに戻って遊ぶ。戸建だと子ども部屋は2階でリビングが1階ということもありますから、階段を上って片づけに行かなくてはいけませんよね。

 また、ランドセルが重過ぎるのも原因の一つです。ランドセルの重さは平均7キロというデータもあり、大人でも重いのに小学生が毎日のように背負うなんて大変なことです。肩コリや腰痛を訴える小学生も増えている中で、こんな重いモノをわざわざ片づけに行くのは確かにしんどいと思います。

 それなら、ポーンと放り投げる場所の近くにランドセル収納をつくって、子どもの動作をできるだけ減らせばいいのではないでしょうか。ランドセルをしまう方法としては、フックにかける、箱の中にしまう、置くなどの動作がありますが、子どもにとって一番楽なのは「置く」こと。置く場所も高さのある棚の上ではなく、床から近いところにさっと置けて出し入れも楽な仕組みをつくる。さらにランドセル置き場の上には教科書やノートがしまえて、その上に時間割を貼る。これなら子どもは一歩も動かずに、学校の準備ができますよね。

 これが、ランドセルはリビングに置きっ放し、教科書は子ども部屋にあって、給食用セットはキッチンにあるとなれば、子どもは準備が大変です。忘れ物もしやすくなるでしょう。すべて一カ所にまとめて、子どもが自分で片づけられる仕組みを親子で話し合いながらつくっていきましょう。

 子ども部屋でも、リビングでもどちらでも結構です。子どもの好みや、それぞれのお宅のライフスタイルに合った仕組みづくりを一緒に考えてあげてください。

重いランドセルは床に置くのが一番楽
重いランドセルは床に置くのが一番楽