「収納王子コジマジック」こと、一般社団法人日本収納検定協会代表理事の小島弘章さんが唱える“収育”についてお伝えする本連載。

第4回は、小学生以降の子どもへの片づけの教え方について。小学校に通い始めると急に荷物が増えるため、新たな仕組みづくりが必要になってきます。散らかりがちなランドセルや教科書の片づけ方法は、動線づくりにもポイントがありました!

子どもの片づけは見守りながらアドバイスを

 小学校に通うようになると、教科書やランドセル、習い事の道具など、急に子どもの荷物が増えますよね。よく聞くのが、小学生になった途端に「もう、お兄ちゃんお姉ちゃんになったんだから、自分でやりなさい」と、急に突き放してしまう親御さんが多いこと。小学生になったとはいえ、幼稚園からほんのちょっと成長しただけで、まだまだ親の手助けは必要な時期。見放すのではなく、“見守る”感覚を持ってもらいたいと思います。

 隣で見守りながら、子どもが困ったときに「こういうふうにやったらいいんじゃない?」とアドバイスするのが、この時期の親の基本姿勢ではないでしょうか。

 では、具体的に、どのように子どもに片づけを身につけさせればいいか。未就学児は「出したら、戻す」のワンアクションでいいとお伝えしましたが、小学生になったら「出す、分ける、しまう」の3ステップを身につけていきたいですね。

引き出しの例。手前によく使うモノを、たまに使うモノは奥に配置
引き出しの例。手前によく使うモノを、たまに使うモノは奥に配置

 まずは「分ける」について。自分にとって必要なモノと不必要なモノを、自分で判断する練習をしてみましょう。大人と同じで、引き出しや棚に入っているモノをすべて出して、仕分けをします。ここで気をつけてほしいのが、あくまで親は見守るという立場のままで、手出ししないこと。子どもが迷ったときに「こうするのはどう?」と助けてあげるくらいに留めてください。

 仕分けが済んだら、必要なモノだけをしまっていきますが、具体的なしまい方も学んでいきましょう。手前によく使うモノ、奥はたまに使うモノといった具合に引き出しの中も分けて、収納場所を決めていきます。

 こうして片づけの練習を繰り返すことで、しまう場所によってモノの使いやすさに大きな違いが出ることを実感できると思います。そうすることで片づけの意識が高まり、持続的に片づける姿勢を身につけることができます。

 こうした片づけの練習とともに重要なのが、片づける場所の仕組みづくりです。