「時間がない朝、保育園の持ち物を探して家の中を行ったり来たり」「子どものおもちゃや絵本、工作がどんどん増え続ける」「クローゼットや収納庫はいっぱいだけど、これって本当に必要なもの?」……。子育て中の家庭では、何かとモノが増えやすいもの。とはいえあわただしい毎日では現状を見直す機会もなく、「家の中をもっとすっきりさせたいけど、今は無理かな」と諦めていないでしょうか。

 仕事に家事に子育てに忙しいからこそ、家の中を暮らしやすく整えることで生まれる時間的、精神的なゆとりの影響は大きいはず。そこでこの特集では、共働き家庭にこそ実践してほしい、忙しい毎日がスムーズに流れていく「ミニマムな暮らし方」の考え方やノウハウを紹介していきます。第1回は、住まいの状態に関する読者アンケートの結果を中心に紹介していきます。

【子育て中でもできる ミニマムな暮らし方特集】
第1回 「モノが多く整理整頓もできていない」は共通の悩み ←今回はココ
第2回 大切なのは「捨てること」ではなく「分けること」
第3回 散らかっても、毎日の「リセット」で持ち越さない
第4回 手放すモノどうする?フリマ出店&フリマアプリ体験

「モノが多い」が8割。ほぼ全員が「減らしたいけど実践できず」

 今回の特集に当たって、読者の皆さんの住まいの現状やお悩みを知るべくアンケートを行ったところ、110人の方から回答を得ました(女性101人、男性9人)。

 初めに家の中の状態について聞いたところ、実に8割の方が「モノが多い」と回答。内訳を見ると、「モノが多く、整理整頓もできていない」が54.5%、「モノは多いが、一通り整理整頓はできている」が26.4%でした。それ以外については、「モノは少ないが、整理整頓ができていない」が10%、「必要以上のモノを持たないよう意識し、整理整頓もできている」が9.1%。ちなみに選択肢には「必要最小限のモノしか持たないミニマリストである」も用意していましたが、こちらに該当すると答えた方はいませんでした。

 共働き子育て家庭の多くが、家の中にモノが多い状態であるというのは予想通りでしたが、注目したいのは、「整理整頓もできていない」という回答の割合です。多くのデュアラーが「家の中が生活しやすいように片付いている状態」を作り出せていないことが分かりました。

 「モノが多い」という人にその状態をどう思っているのかを聞いてみると、ほぼ全員が「もっと家の中のモノを減らしたいと思っている」と回答。では、減らしたい気持ちはあるけれど、実際にはできていないのはなぜでしょうか。

<次のページからの内容>
● 減らしたいけれど、「取捨選択する時間がない」「もったいない」
● 「モノを減らさなきゃ」と考える必要はない
● 家族にとって使いやすい状態にスタンバイする
● 片付けは「選択と集中」「PDCAサイクル」。パパこそもっと参加を