減らしたいけれど、「取捨選択する時間がない」「もったいない」

 モノが減らない理由として最も多かったのは、「取捨選択をする時間がないから」の75.6%。モノが多ければ多いほど「どれを手放すべきか」を判断するのには時間がかかります。不要なものを選び出した後は、処分するなら自治体のルールに従って仕分けし、搬出しなくてはいけません。知人に譲る、フリマに出すなど別の人の手に渡る場合であれば、クリーニングに出したり、壊れていないか確認したりといった作業も発生します。こうした時間と労力を考えると、結局着手できない…ということになるのかもしれません。

 続いては、「使えるものを捨てるのがもったいないと思ってしまうから」67.4%。一度は必要だと思って手に入れたものも、ライフスタイルや好みが変われば出番が減るのは自然なこと。すぐに次の行き先が見つかるものはいいですが、ただ捨てるとなるとやはり抵抗感があるものです。「モノに愛着があって手放せないから」と答えた人も3割ほどいました。

 3番目に多かったのが、「自分は減らしたいが、パートナーが協力してくれないから」で、34.9%でした。モノが多い状態をどう思うかはその人の主観によりますから、「多少雑然としていても今のままで不都合はないからいい」「あんまりすっきりし過ぎていると落ち着かない」と考える人もいるでしょう。家族で生活する空間だからこそ、一人で片付けてしまうわけにはいかないですし、同意を得ないまま断捨離などを強行したら「使いづらくなった」「モノの場所が分からなくなった」などとかえって摩擦を生むことにもなりかねません。いかにパートナーや子どもたちを巻き込んで家の中の見直しをするかも悩ましいところです。

 具体的に減らしたいものについては、多いものから「子どものおもちゃ」「自分やパートナーの洋服」「子どもの洋服」「人からのいただきもの」「本」「食器」という順番でした。手放すにしても、ただ捨てるより、できれば必要な人に役立ててもらいたいもの。この特集ではフリーマーケットやフリマアプリの体験記も紹介していく予定ですので、参考にしてみてください。