シッター登場の場面といえば保育園のお迎えの手助け。しかし、今特集のアンケートでは、子どもが病気のときに利用しているという声も多く聞きました。そう、「病児シッター」です。そこでベビーシッター特集の第5回では、病児保育の先駆け的存在「フローレンス」を紹介します。また、シッティングの時間を有意義に使いたいという親の声に応え、バイリンガルシッターを派遣してくれるシッティングサービス「お迎えシスター」も登場しています。これら2社について、「料金」「サービス」「質・信頼性」「共働きポイント」の4つの観点から特徴を見ていきましょう。

【ベビーシッターランキング2017 特集】
(1) プロシッターと残念シッター DUAL読者50人の声
(2) 台頭するマッチング型ベビーシッター3社を比較
(3) ベビーシッターサービス企業ランキング2017発表
(4) ベビーシッターランキング上位5社の評価と使用感
(5) 病児保育フローレンス・お迎えシスターどう使う? ←今回はココ
(6) DUAL読者に人気のシッター会社 選ばれている理由は?

病児に自宅で保育できる安心感を提供してくれる「フローレンス」

 子どもが保育園で熱を出したり、胃腸炎などの症状があれば、親にお迎えコールがかかってくる。その日は何とか仕事を早く切り上げ迎えに行けたとしても、明日は夫婦どちらも休めない。どうしよう……。こんなふうに途方に暮れたことは誰にでもあるはずだ。NPO法人フローレンスが運営する訪問型病児保育は、そんな親を救うべく、2005年にサービスをスタート。トレーニングを受けたスタッフが自宅に来て、子どもの看病をしてくれたり、必要に応じて投薬や受診をしてもらえる。当初の利用会員数はたったの38名だったが、2017年12月1日現在で6300名に上り、病児保育件数は累計5万件以上と業界最多を更新している。

シッティング中は子どもの状態に応じて、寝かせたり、静かに遊ばせたりして過ごす
シッティング中は子どもの状態に応じて、寝かせたり、静かに遊ばせたりして過ごす

■本社: 東京都千代田区神田神保町1-14-1 KDX神保町ビル3階
■サービス対応エリア: 東京、神奈川県川崎市・横浜市(一部)、千葉(一部)、埼玉(一部)
■サービス利用者数:  6300人(会員制)
■サービス提供スタッフ数 約100人
■一般的な利用料金: 入会時の月会費は子どもの年齢により8100円~8600円(税別)。

【料金:利用しない月も支払う共済型。いざというときの保険として払う価値あり】

 

 フローレンスが行う病児保育の特徴は、共済型の月会員制であることだ。子どもの年齢と利用回数によって、車の保険のように月会費が変動する。月会費には毎月1回目の保育料が含まれている。つまり、1回目については追加を支払わずに利用できることになる(8時〜18時30分の間で上限9時間の利用分)。その月の2回目の利用以降は1時間2000円(子ども1人当たり、税別)の保育料となる。

 利用料は5100円〜上限は2万5300円(税別)の範囲で変動し、利用が少ない場合は減少し、利用が多い場合は増加する。料金の見直しは3カ月に1回行われる。

 病児保育は会員登録したからといって、必ずしも毎月利用するとは限らない。「利用しないのにお金を払うなんて」と思うかもしれないが、子どもはいつ病気になるか分からない。いざというとき、祖父母などに頼れない共働きにとって、毎月の利用料は当日朝8時までの受付で100%派遣してもらうための「保険料」として、またキャリアを継続するための投資として、価値があるのではないだろうだろうか。

朝の引継ぎでは子どもの様子をていねいに聞き取った後にシッティングがスタート
朝の引継ぎでは子どもの様子をていねいに聞き取った後にシッティングがスタート
シッティング中に記入した報告書をもとに、1日の様子を伝えてもらえる
シッティング中に記入した報告書をもとに、1日の様子を伝えてもらえる
<次のページからの内容>
● 当日予約で成立100%の安心感。前月20日までに会員登録が必要
● 本部には看護ステーション、医師の往診も可能なバックアップ体制
● はしか以外の伝染病も預かりOK!
● シッティングと同時に英語が習える「お迎えシスター」
● 月3万のコストは妥当⁉
● レッスン中と後に動画レポート。シッターの質も確認できる
● 通過率2割のバイリンガル先生
● 親を待つ時間を子どもの可能性を引き出す時間に変えられる