子どもの頃から絵を描くのが好きで、小学校では頼まれなくても学級新聞を作ったり、マンガを描いて友達に見せたりしていた二ノ宮さん。そんな話を聞いた長男コウくんの反応は、「それってありなの?」。子どもたちがいつか夢中になれる世界を見つけるために、親として二ノ宮さんが大切にしていることとは。マンガ家ママによる小5、小2の男子2人の子育て連載最終回、夫・POMさんのつぶやきとともに最後までお楽しみください。

 私は昔から「学校」というものが苦手です。興味を持った勉強はいくらでもできるけど、逆に言うと興味を持ったことしかできなくて、それが問題なのですが……。車の免許を取らないのも、どこかに通うとか人に教わることが苦手だからです。

 絵だけは小学生の頃からずっと描いていました。最初はお絵かきで、そのうちノートにマンガを描き始めて、友達に「連載2回目だよ」って勝手に見せていましたね。誰にも頼まれていないのに学級新聞みたいなものも作ったりしていたんですよ。今思うとちょっと恥ずかしいですが、作ったものを発表したい欲求みたいなものがあったんだと思います。

文化祭の出し物を独断で決定。みんなにブーイングされるも…

 やれと言われたことをやるのは苦手な一方で、自分がやりたいと思ったことを実現するためには手段を選びません。中学校の文化祭って、普通はみんなで話し合って出し物を決めますよね。でも私が勝手に「劇をやろう!」と決めちゃった。それで放課後、黒板に「○○役は△△さん」みたいに書いて「これでやるから~」って言ったらブーイングされました。「なんで勝手に決めてるんだよー」って。

 でもね、配役を見ればみんなが絶対に納得するようにしたんです。芸達者な子を物語のキーになる役にしたりして。そうすると、「ああ、それ似合う似合う!」みたいになって、結局協力してくれました。

 別に私は目立ちたがりとかでは全然ないんですよ。どちらかというと目立つのは嫌。でも、やりたいことがあるときだけ急に前に飛び出してくるんです。配役を決めてシナリオも書いて演出もして、みんなに指示を出していました。

登れるものにはすぐ登る兄弟
登れるものにはすぐ登る兄弟