一人の人間としてのびのびと生きられる社会へ

―― まだまだお話をお聞きしたいですが、最後に一人の女性として、また仕事人として、夢をお聞かせください。

野田 国会議員である私の仕事は法律を作ることで、その法律によって一人でも多く今より未来が幸せになれるようにと思っています。

 現在の法律は昭和20年代にできているものがほとんどです。当時の女性は今ほど外で働かなくてよかったし、お母さんになることがメーンストリームでした。でも今の私たちは多種多様です。お母さんになってもならなくてもいいし、子どもを産んでも産まなくてもいい。一人の「女性」としては収まらなくなっている。これからは「人間」として、いろんな人がのびのびと生きられる、ダイバーシティーを法律の中に少しずつ盛り込んでいきたいなと思っています。

 女性は数は多いですが、今でもまだマイノリティーです。そのことをはねのけていく法律が女性活躍推進法ですが、まだ恐る恐るの様子見でスタートしているので、物足りないと思っている人もたくさんいると思います。

 私の悲願は、初当選からずっと言い続けている選択的夫婦別姓と、配偶者控除の廃止です。私たちをマイノリティーと認知させてしまうかつて作られた法律を取り除くことによって、可能性のある女性たちがのびのびと力を発揮し、社会人として果実を得る。それによって、残念ながらのびのびとできない環境にいる仲間の女性たちをサポートできる。「男の人に支えてもらわなくても、私たちが一生懸命サポートするよ」という、そういう日本をつくりたい、残したいと感じています。

 皆さん、頑張ろうね。ありがとうございました。

(文/谷口絵美 写真/花井智子)