日経DUALの創刊から4年。これまでウェブでよく読まれた人気記事や注目連載陣によるコラムを全120ページにたっぷりと詰め込んだリアルマガジン『日経DUAL Special!』が登場しました! 子どもの教育、英語、学力、受験、お金、家事代行、保育園、学童、しつけ……など、子育て中のママ・パパが気になるテーマについて、それぞれの分野の専門家や企業に取材した骨太な記事ばかりです。
 DUAL編集長の羽生、『日経DUAL Special!』をまとめた編集・片野が、各特集の担当記者と一緒に特集の見どころを振り返るシリーズ第4回は「家事代行サービスランキング発表」特集。独自調査で点数付けした上位サービスを発表するほか、実際に使ってみたリポートをお伝えする特集です。

■第1回の記事
“教えない”早期教育を脳科学者らが勧める理由

■第2回の記事
ワンオペ育児から抜け出したい…諦めない・交渉する

■第3回の記事
子どもの英語教育どうする?スクール選び、親の関わり

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● 意欲を伸ばす “教えない”早期教育
● 家事代行サービス 2017ランキング発表
● 学力アップのリビング&子ども部屋
● 子どもの英語学習 スタート!
● ダブルインカム 最強の貯め方・使い方
● 小島慶子さん、中田敦彦さん、眞鍋かをりさん、魔裟斗さん&矢沢心さんの連載

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読者アンケートでは80.1%が家事代行サービスを利用

羽生(以下、羽) 周りで家事代行サービスを使う人が増えてきているのを、最近はひしひしと感じます。ドラマの“逃げ恥”ブームが家事代行の知名度を高めたきっかけの一つといわれていますね。

片野(以下、片) うちも2週間に一度来てもらっていて、台所やお風呂の水回りを中心にきれいにしてもらい本当に助かっています。田中記者は取材を通して、家事代行サービスへの抵抗感が少なくなっている空気を感じましたか?

田中(以下、田) はい。読者アンケートをとったところ、2016年の利用率が62.7%だったのが17年には80.1%へ増加していました。実は、世間一般の利用率は約3%(野村総合研究所調査)なんだそうです。それに比べるとDUAL読者には家事代行がぐっと身近なことが分かると思います。

 世間の約27倍…!

 共働き家庭では、家事は夫婦で担い合うという意識が少しずつ高まってきていて、そのことが家事の苦しい部分や難しい部分を外注しようという傾向につながっているのかなと思います。以前は家事代行は高額で、お金持ちの家にいるお手伝いさんのようなイメージもあったかと思いますが、最近は低料金のサービスがかなり増えてきています。

 スポット利用もできますよね。定期契約しなくても、必要なときだけ、というスタイルは気持ちのハードルを下げてくれますよね。

 DUAL調査で家事代行サービスの使い方を見てみると、利用時間は約2時間が一番多く(42.3%)、頻度は週1回(24.4%)と月2回(16%)が多数。利用曜日はすべての曜日での利用が15%前後でした。16年は土日利用が最も多かったことを考えると、今年の調査では週末の“特別利用”ではなく、平日も含めた“日常利用”が増えてきたことが分かります。

 家事代行スタッフの作業開始時間は「朝10時から」が最も多く(26.3%)、家族全員が仕事や保育園などに出発した後、家事代行スタッフが家に入るという様子が想像できます。まさに、“逃げ恥”スタイルですね。

 家事代行を頼むときに重視する点を聞いてみると、「利用料」(60.9%)がダントツ1位。そして、「企業やスタッフが信頼で きる」「急な利用申し込みにも対応してもらえる」が続きます。では、家事代行に対して何の不満もないかというと、決してそうではありません。利用者の44.2%が、「不満を感じた経験がある」と回答。中でも多いのが「スタッフが依頼内容を十分にこなしてくれない」(23.1%)という不満です。しかし、こういった不満を感じた経験があると昨年回答した利用者は52.8%。それと比較すると、今年は8.6%改善しています。スタッフも利用者も、お互いうまくコミュニケーションできるようになっているのかもしれません。

 ちなみに、アンケート回答者のうち、男性回答者の割合は昨年が7.1%、今年が10.3%。比較すると、3.2%とわずかながら増加しています。この数字はもしかしたら、DUAL読者の夫婦間の家事分担比率の変化を表しているのかもしれませんね。

(『日経DUAL Special!』P24-25)

家事代行サービスを利用する家庭が増えてきている
家事代行サービスを利用する家庭が増えてきている

ランキングでは共働き視点を重視

 そして、編集部でも覆面で実際にいくつかのサービスをお試ししてみました。その一部は誌面でもリポートしています。

 これは個人の感想に近いですが、企業ごとにサービスのレベルが違うというよりは、スタッフ個々のスキル差やタイプ(性格)の違いが大きいと感じました。ありていに言えば、利用者とスタッフさんの相性の問題です。

 分かります、感覚の違いもありますからね。自分たちに合うなと思う人と出会うまで、お試しやスポット利用を繰り返してみるのも一つのやり方ですね。ところで、いろんなサービスが増えているようですが、新しい仕組みも出てきていますか?

 料金に関してタスカジの「1時間1500円~」に衝撃を受けました。スタッフのランクによって、1時間当たり1500円、1850円、2300円(定期利用の場合。スポット利用は1850円、2300円、2600円)の3つに分かれていて。どうやってこの価格を実現しているんだろうと思ったら、自前のスタッフを派遣するのではなく、家事代行サービスを提供するハウスキーパーと、家事代行を依頼したい人をマッチングするマッチングサービスということだったんです。そういう仕組みもあるのかと感心しました。

 働く家庭の心強い味方ですね。タスカジは2017年末のランキングで1位に輝いています。ランキング結果と分析については本誌を楽しみに読んでいただくとして、ランキングの集計方法を少し説明してください。

 はい、首都圏を中心に展開する家事代行サービス企業12社に対して、まず詳しいアンケート調査を行いました。その回答を集計したデータと一部独自の査定に基づいて20項目で採点、100点満点でランキング化しました。入会金、年会費、キャンセル料といった「料金」だけでなく、申し込みの手軽さ、レスポンス、キャンセル期日、留守宅対応、子どもの見守りなどの「利便性」、サービス内容の幅やスタッフの研修、評価制度の「サービス」などなど、共働き世帯が気にするであろうポイントを洗いざらいに挙げて、一つ一つを採点していったんです。

 メーンの評価項目は見やすいレーダーチャートになっています。ぜひ家事代行サービス選びの参考にしてもらいたいですね。まだ利用したことがないけれど使ってみたいと興味津々の方へ、アドバイスはありますか?

 家事代行は、最初に利用することへの抵抗感が一番大きいと思います。多くの人が言っていることですが、まずは「使ってみる」ことが第一歩だと思います。それで合わなかったり、イマイチだなと感じたりしたら使わなければいいだけの話です。今はお試しの低料金サービスもよくあるので、まずはお試ししてもらいたいです。

 田中家でも今後、利用していく予定ですか?

 今、妻が育休中なんですが、仕事に復帰するとき、今以上に大変になってきたら、普段使いをしてみたいなと思っています。

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(イメージカット/鈴木愛子)