必要に応じて周囲の助けを借りながら、現在のライフスタイルにちょうどよい働き方、環境の実現に向けて行動している「DUAL夫婦2.0世代」の転職。産育休から復帰した後に、バリバリと働いてリーダーや管理職になっていくすご腕ママ(パパ)ばかりではないのです。あえて「キャリアダウン」して次の道を模索し、新しい目標を見つけて頑張っているママ(パパ)だってたくさんいる。そんな2.0世代のリアルな転職事情を聞いていきます。今回は貿易関係の仕事であえて正社員から嘱託所員へと、働き方を変えたママの登場です。

【今回の2.0世代転職ママ】 中澤恵子さん(仮名)

年齢:41歳
夫 :41歳
子どもの年齢:長女6歳、長男1歳
転職前業種・職種:人材サービス企業でのコーディネーター業務(正社員)
転職のためにしたこと:英語の学び直し
転職後業種・職種:総合商社で貿易事務職に。出産、昇進を経て正社員から嘱託社員に
住まい:東京都
実家の協力:自身は地方出身のため協力は難しく、夫は東京出身だが義両親は就業中

●私が仕事・働き方を変えた理由●

転職決意のきっかけ:結婚と同時に夫が海外赴任し転職を決意
働き方を変えた理由:現職で育休後に昇進し業務過多で自律神経が乱れ、一度、将来を見直したいと考えた
5年後の目標:子育てとの両立がよりしやすくなる環境で、社会貢献度の高い仕事に就きたい

 大学卒業後に新卒で就職したのは人材サービス会社で、人材を派遣あるいは紹介する営業部に所属し、コーディネーターとして主に外資系金融機関を担当していました。

 仕事はとてもやりがいがありました。もともと人が好きで、業務内容はコミュニケーション能力が高められるものでしたし、取引先が外資系ということもあり英語を使った仕事ができるのも楽しかったんです。

 ただ、入社丸4年となる26歳の3月に結婚。翌4月から夫の海外赴任が決まっていたので退職を決意しました。赴任先はイギリスで、期間は約1年と短く、休職制度を使ってもよかったのかもしれません。でも、前職では朝8時に出社し、21時、22時まで働くことも多々あり、結果的に、退職以外に選択肢がないように感じられたんです。当時、先輩社員は独身か結婚していてもDINKSの方ばかり。他部署にはお子さんがいる方もいましたが、実家が近いなどサポートが万全な例しかなく、育児休暇を取っている人もいなかった。

 働く未来がこの会社では描けない。そう感じたからこそ、一度リセットしてみようと思いました。