2020年4月28日発行

手作りおもちゃ作家の佐藤蕗さんが作り方を紹介

 今回はゴールデンウイークスペシャル! 自宅で過ごす時間を有意義なものにするために、親子で楽しめる「手作りおもちゃ」を特集します。子どもとの日々の遊びの時間に、手作りおもちゃを取り入れている二人のクリエーターに、手作りおもちゃを使ったコミュニケーションのこつや、簡単だけど子ども受け抜群なおもちゃの作り方を聞きました。

 特集は上下編の2回に分けてお届け。上編となる今回、ご登場いただくのは、手作りおもちゃ作家の佐藤蕗さんです。

自宅で遊べる手軽なおもちゃがたくさん(詳しくは4ページ)
自宅で遊べる手軽なおもちゃがたくさん(詳しくは4ページ)

<目次>

【1】手作りおもちゃ作家・佐藤蕗さんインタビュー

【2】佐藤さん考案 簡単手作りおもちゃ5選

 ●不思議! 出ていた水がピタリと止まるボトル
 ●お風呂で着せ替え遊びができるシート
 ●湯船に浮かぶたくさんのパンダ
 ●ティッシュ箱の裏に、口がパクパク開く顔が!
 ●置く場所を変えるたび、模様が変化するカード

【1】手作りおもちゃ作家・佐藤蕗さんインタビュー

子どもとの生活の中で花開いた、お母さんの才能

お話を伺った手作りおもちゃ作家の佐藤蕗さん。今秋には新しい手作りおもちゃのレシピ本も発売予定
お話を伺った手作りおもちゃ作家の佐藤蕗さん。今秋には新しい手作りおもちゃのレシピ本も発売予定

 今回お話を伺ったのは、手作りおもちゃ作家の佐藤蕗さん。9歳と1歳半の男の子を育てる、働くお母さんです。そのシュールすぎる発想が話題になった「等身大パネルお母さん」や、車窓の景色の中を走る「走る!にんじゃ」などはSNSでも反響を呼んだので、佐藤さんの作品を目にしたことがある方は多いのではないでしょうか。

透明な下敷きに忍者の絵を貼り付けたおもちゃを電車や車の窓に重ねると、忍者が街を走っているように見える「車窓忍者」
透明な下敷きに忍者の絵を貼り付けたおもちゃを電車や車の窓に重ねると、忍者が街を走っているように見える「車窓忍者」

 佐藤さんはもともと建築事務所に勤務していましたが、子どもが生まれたことを機にフリーランスに。子育ての中で生み出した手作りおもちゃが話題になり、手作りおもちゃ作家として活動するようになったそう。現在は手作りおもちゃ作家としてのみならず、イラストレーターや造形作家としても活躍しています。

言葉が通じない赤ちゃんとも、おもちゃでコミュニケーションできる

 まず佐藤さんがおもちゃを手作りするようになったきっかけを聞きました。

 「子どもが生まれたばかりの頃、ワンオペ育児で、朝から晩までずっと赤ちゃんと二人きりという状況で、どうやって過ごせばいいのか分からなかったんです。そんな中、『無事に1日を終わらせよう』と思っておもちゃを作ったら、思いのほかウケが良くて。自分が作ったおもちゃで赤ちゃんが笑うのを見て、幸せな気持ちになりました。

 最初におもちゃを作ったのは長男が2~3カ月のときです。やっとうつ伏せができるようになった頃で、自然と視線の先が床になるので、折り込みチラシの女の人の顔を切り抜いて、透明なテープでプレイマットや床に貼り付けたら、とても興味を持ってくれました。

 命名『かおシール』。Twitterに投稿してみたら、同じように子育てをしているお母さんから『うちの赤ちゃんも反応した!』という反響がありました。赤ちゃんって、人の顔に反応するみたいですね」(佐藤さん)