日本のお盆のように、メキシコにも先祖に感謝し、先祖をお迎えする「死者の日」という行事があります。ディズニー/ピクサーの新作アニメーション映画で、アカデミー賞2部門受賞に輝いた『リメンバー・ミー』は、メキシコが舞台。その文化を背景に、主人公のミゲルが迷い込む“死者の国”での冒険を美しくカラフルに描き、家族の絆の大切さを思い出させてくれるファンタジー・アドベンチャーです。来日したエイドリアン・モリーナ共同監督にインタビューし、映画に込められたメッセージや、家族の絆の大切さについて語っていただきました。
(共同監督)

祖父母と暮らした思い出を物語に反映させた
清水(以降、――):『リメンバー・ミー』、大変素晴らしい作品で、感動してたくさん泣きました。監督のご家族はメキシコ系だそうで、この映画への思い入れも深かったのではないかと思います。映画を作るにあたって、監督はどのようなアイデアを出しましたか?
エイドリアン・モリーナ(以降、モリーナ):そうですね、この映画には私の経験を反映しています。私は祖父母・父母・きょうだいという多世代の大家族の中で育ったのですが、そういう環境で育つとユニークな視点が得られるんです。私自身、年を取るにつれて、家族の関係性が変わってきたと感じています。どのようにお互いを思いやればいいか分かってくるんですね。映画のミゲルも曾祖母・祖母・両親・兄弟姉妹と暮らしています。多世代家族について描くのは、これまでのディズニー/ピクサー映画にはあまりなかったですが、本作のテーマとしてとても大切だと思いました。
――この映画をぜひ家族そろって見てほしいと思うのですが、見終わった後、親子でどんな会話をしてほしいと思いますか?
モリーナ:家族の中で一番年下の子が、一番年上のおじいちゃん・おばあちゃんに「お話を聞かせて」と言ってくれたらいいなと思います。例えば、祖父母の出会いについて聞いてほしいですね。忙しい毎日だと、座ってゆっくりそういう話を聞くことってあまりないですよね。この映画をきっかけに、祖先について興味を持ってほしいです。
次ページから読める内容
- 死者の日やお盆は祖先のことを考えるきっかけになる
- 自分が大切にしていることを子どもに伝えていこう
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