仕事面で満足度低い日本ママ。幸福度は下から5番目

 では、他の国はどうでしょう。39か国を高い順に並べたランキングの中で、日本はどの辺に位置するか。図2は、同じ方式で出した幸福度尺度のランキングです。

 ワーキングママの幸福度の首位は、北欧の小国・アイスランドです。2位はスイス、3位はポルトガル、4位はアメリカ、5位はデンマークとなっています。その後、主要先進国がほぼ等間隔で続き、日本は下から5番目になってようやく出てきます。お隣の韓国はそのすぐ下。

 日本の働くママの幸福度は、39か国中35位です。2017年のジェンダー・ギャップ指数は144か国中114位だったのですが、働きながら子育てをするママに限定すると、より無残な実態が露わになってしまいました(2018年は110位)。

 この手のランキングは、材料とする指標をどう選ぶかで結果は大きく変わりますが、1)意識、2)生活条件、3)社会のクライメイト、という3本柱のもとで選んだ6つの指標は、的外れなものではないと考えます。

21世紀はワーママの時代にならんことを。政策に期待を

 図1のチャート図から分かるように、ネックとなっているのは職域の問題です(仕事満足度が低い、稼げない…)。昭和の遺物ともいえるような配偶者控除制度は、そろそろ見直すべきではないでしょうか。存続させるのなら、控除の要件を稼ぎの額ではなく、稼ぎが少なくならざるを得ない事由(育児、介護、病気等)にすべきかと思います。子持ちの女性が働くことに対する考え方(F)が、欧米の水準に近くなってきているのは好ましいことです。今世紀以降の男女共同参画やジェンダー平等の啓発の成果といえるでしょう。

 今回の幸福度診断は2012年のデータに依拠するもので、最近では状況が変わっていることも予想されます。社会の発展とともに産業構造が変わり(1次→2次→3次)、都市化が進むというのは、社会学のテキストに書いてあることですが、「女性の社会進出が進む」というのも、どの社会にも当てはまる普遍則です。その速度を速められるか否かは、その国の政策にかかっています。

 エレン・ケイは「20世紀は児童の世紀になるだろう」と予言しました。その言葉通り、前世紀にかけて悲惨な児童労働は大きく減滅してきました。この伝でいうと、21世紀は「働くお母さんの時代」になると確信します。そういう時流の中で、日経DUALが大きな役割を果たされんことを期待します。

■3ページ目のジェンダー・ギャップ指数についての記述に、2018年の順位を追記しました。 [2019/1/7]