タブレット機器やノートパソコンなど、ICTツールを授業で利用するのは、いまや中学校では当たり前。小学校でもどんどん導入されるようになったが、既に保育園でもタブレットを使って自己表現力や論理的思考力などの非認知能力を育てる園が出始めている。デジタルネイティブと言われる現代っ子だからこそ、教えなくてはいけないこうしたICT機器との付き合い方やマナー。それを早速取り入れている。

4コマイラストでプレゼンも慣れたもの
「では、今日は1年間の行事で、みんなが思い出に残ったことをiPadで絵に描いて、発表しましょう。まずは、何を描くか決めようか? じゃあ、どんなことが思い出に残ってる?」
爽やかな白いシャツを着た男性保育士が子どもたちに声をかける。すると、
「運動会!」「サマーアドベンチャー!」「発表会!」
と元気な声があちこちから聞こえてきた。
先生は、ホワイトボードに4つの行事名を分けて書き、それぞれでまた子どもたちが思い出に残っている内容を4つ書き出していった。
「じゃあ、今日はこれをiPadで1つずつ絵を描いて、班ごとに発表しましょう」
というと、子どもたちの顔がワッと華やいだ。

都心への通勤圏内にある埼玉県・吉川駅のホームから見える、ガラス張りの細長いおしゃれな保育園。それが、「コビープリスクールよしかわステーション」という認可保育園だ。2012年に開園し、線路沿いの土地を上手に活用した園舎のデザインは、キッズデザイン賞も受賞しており、ホールも兼ねた広い吹き抜けの廊下にさんさんと明るい自然光が差し込む。


多目的に使えるように作られた教室の1つで、卒園を間近に控えた年長の子どもたち向けにICTのプログラムが始まった。この園では、1回40~60分を目安に年間20回くらいのICTプログラムを行っている。対象は、年長クラスの子どもたちだ。
最初は、電源の入れ方や基本的な使い方から始まり、アプリを活用してお絵かきをしたり、リズム遊びをしたりと徐々に使い方に慣れていく。園外遊びに行くときにも持っていって、見つけた植物や昆虫の写真をタブレットで撮って、あとで調べてみたり、お店やさんごっこでレジスターのアプリを使ってみたりと、使い方は子どもたちの発想とともにどんどん広がっているという。

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- お遊戯の復習に動画撮影!子どもたちから出る使い方
- 系列30園、約600人の保育士もオンラインを活用し情報交換
- 食育、サッカー大会、さくらんぼ狩り、リアルなつながりも重視
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