年齢や理解度に合わせて、気づきの与え方を工夫する

「私たちの教室では、子どもたちが自分で考えて進めます。そのために、独自の教材を用意しています」と語る富士通ラーニングメディア ナレッジサービス事業部 第一ラーニングサービス部の酒井桃子さん
「私たちの教室では、子どもたちが自分で考えて進めます。そのために、独自の教材を用意しています」と語る富士通ラーニングメディア ナレッジサービス事業部 第一ラーニングサービス部の酒井桃子さん

 F@IT Kids Clubでは低学年向けに「スクラッチコース」、高学年向けにはレゴのマインドストームを使った「ロボットプログラミングコース」がある。それぞれレベル別(スクラッチは3レベル、ロボットは2レベル)に分かれて学び、習熟度に沿ってレベルアップが可能だ。すでにプログラミング経験や知識があれば、上位のレベルからもスタートできる。

 このF@IT Kids Club、運営に携わる酒井桃子さんによると、最大の特徴はその「教材」と「教え方」だという。どういうことだろうか。

「プログラミング教室で多いのが、その日に達成したい“成果”にたどり着くまでの『操作』を教えるという方法。一方、私たちの教室では、子どもたちが自分で考えて進めます。そのために、独自の教材を用意していますし、教え方も子供たちの思考を促すようなものになっています。例えば、『ロボットがA地点まで前進するように設定して』と言われても、子どもにはピンとこない。ところが『お花のところまで行けるようにしてみようか』と言うとそこから、『どうすれば行けるようになるかな』と、子どもたちの思考回路にスイッチが入る。専門用語を極力使わずに説明するのは容易ではありませんが、長年SE教育を手がけてきた私たちだからこそ、プログラミングの根底を理解して、子どもの目線に合わせて対話ができる。そう考えています」

 どのクラスにもオリジナルのテキストがあり、子どもたちにも人気のオリジナルキャラクター「でじっと」が主人公となって話が進んでいくようになっている。でじっとをお花のところまで歩かせてみる、などそれぞれ小さな課題が用意され、考え方のヒントが分かりやすい言葉とかわいらしいイラストで描かれていて、低学年でもイメージしやすい

 低学年のスクラッチコースをのぞいてみると、サイコロを使ってすごろくのプログラミングに取り組んでいた。例えば出た目に合わせてコマを進めるには、「変数」を使うのだが、低学年に変数という概念は難しい。そこで、すごろくを作り始める前に、「りんごの数をかぞえるとき、どうする?」という問いかけにより、“数をかぞえるには前の数をおぼえる”というイメージをつかませてからプログラミングに入る。

ただ手順を説明するのではなく、「どうすればできるかな?」と問いかけ、試行錯誤を促すのがF@IT Kids Clubの指導方針だ
ただ手順を説明するのではなく、「どうすればできるかな?」と問いかけ、試行錯誤を促すのがF@IT Kids Clubの指導方針だ

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