市長や社長23人が発表 「興味と理解が深まった」
体験学習には、全市民が一堂に集まる全体集会の場も。「最初のお給料はもらいましたか?」という教師の前振りの後で、市長役を務める女子生徒が登場。「今日はこの街をみんなでよくしていきましょう。衛生を考えて、ごみはきちんと分別を。この後議会が開かれるので、プールグラウンドへ投票に来てください」と告げた後、各企業の代表(社長)へとバトンタッチ。どんな商品を売り、どんなサービスが受けられるのか、活動内容をPRして集客を試みていた。
こうした多様な体験を通じて、コミュニケーション力や協調性を養い、社会システムも学ぶことができる同プログラムは、Global Best Awards (IPN)2016やWorld Innovation Summit of Education Winner in 2014など数々の教育賞を受賞。事後アンケートでは、参加した生徒の90%以上が、以下の4つの項目
● 責任について意識し、社会の関係性を理解した
● 仕事の意義を知り、もっと学びたい
● 自信を持つことができた
に対してYesと回答をし、前向きな効果が表れたという。昨年から始まった9年生向けプログラムでは、歴史と社会学、キャリアカウンセリングの授業で横断的に行われ、グローバル企業と銀行の業務を疑似体験。生徒はグローバル市場における実在する企業の幹部の役割を果たし、様々な責任分野に取り組む。各企業はお互いに競争し、最高の営業利益を出したチームが優勝。勝利するためには、良い戦略と密なコミュニケ―ションが求められる。