イクメンが怒られない4つの方法

1.妻の「仕様」を見極める

 まず、要求に沿っているか、が怒られないための大事なポイントです。あなたの達成感は実はほとんど無意味です(これは重要!)。期待されていることをこなしたかどうかで評価が決まります。

 このとき、家事というのは不定形なのでマニュアルがありません。しかも妻の中で仕様書は時々書き換えられており、新しいマニュアルに合致していないため怒られることすらあります(家事・育児において、夫は一番偉いわけではない)。

 夫としては、妻の仕様をできるだけ明確化するといいでしょう。一度怒られたら、怒られた理由を確認し、相手の期待する仕様を形にしていくのです。私の場合、Evernoteにメモを取ったり、相手に仕様を書き出させてメッセンジャーで送るようにしてもらい「可視化」させてみたりしたこともあります。これは意外と効果的です。

2.あまりレベルアップしない

 夫が家事や育児に励むと、ついついクオリティーを上げていこうと考えてしまいます。しかし、本当のところ、夫はあまりクオリティーを上げ過ぎないほうがいいのです。

 なぜなら、イクメンは続けていくうちに期待値が上がっていき、「ここまでできるのは当たり前」というハードルが徐々に上がってしまうからです。

 最初はレベルの低いことで怒られていて、徐々に対応できるようになったとします(洗濯物の畳み方とか)。レベルアップしたのだから褒められるかと思えば褒められはせず、また別のちょっとレベルの高いところで不満が生じ怒られることになります(洗濯物をしまう位置、ハンガーはどこに戻すかなど)。

 はっきり言って、これはエンドレスゲームです。終わりはありません。男性の家事・育児参加については、クオリティーアップよりは、スピードアップや手抜きの方法を日々模索していくほうがいいと思います。

3.得意げになるより相手の不満や苦労に寄り添うほうが効果的

 実は、私が3000回も怒られる根本的理由は分かっています。

 「寄り添い」が足りないからです。妻は妻で、子どものいないときにはなかった苦労を抱え、復職しては仕事にも取り組んでいるわけですから、これまた限界寸前です。本来なら、家事・育児をするだけではなく、心情的に寄り添って苦労をいたわるべきなのです。

 ところが、こちらはこちらで年収を一切落とさず仕事は続け、家事・育児はおおむね半分担当しているつもりなので、正直限界寸前です。こっちこそいたわってほしいよ、と思うくらいで、相手のストレス解消まで手が回りません。

 結果として、彼女のいらいらは、私の担当する家事部分のミスを指摘することにはけ口を見いだしてしまいます。

 男性は、どんなにイクメンしていたとしても、家事・育児をやって得意げになるのは家の外でにしておきましょう。妻に自慢をすることは逆効果で、家庭内では、常に「お母さん、いつもご苦労さん」の立場に立つことが大切です。