学費の貯めどきは3年早くスタートできる
今まで、子どもの学費に備えるタイミングとしては「小学校に入学したら頑張って始めましょう」と言われてきました。義務教育に進学することで保育料負担がなくなるからです。しかし、この「貯めるルール」が幼保無償化で変化したことになります。つまり、
「3歳児クラスに進級したら、『学費のためどき』スタート」
ということです。
たった3年と思うかもしれませんが、子どもの大学入学は18歳の年度ですから、6歳の春からスタートするのと、3歳の春からスタートするのでは大違いです。
この3年間の頑張りが後の助けになるかも
この3年間のチャンスを「0~2歳児の保育料負担から大きく減ってほっと一息つく」期間とするのか、「負担が減った分を貯蓄再開のきっかけにする」かは、将来をみれば大きな違いになります。
仮に毎月2万円の保育料負担が軽減され、その分を貯蓄に回すとすれば、年間24万円のペースで増えていき、最大3年間で72万円の貯金になります。
子どもの進路によって親の学費負担は大きく異なりますが、誰もが心配なのは大学4年間の費用ではないでしょうか。日本政策金融公庫の「教育費負担の実態調査結果(2019年03月20日発表)」によれば、大学の入学初年度にかかる諸経費(受験費用や学校納付金)だけでも、平均で以下の金額がかかります。
大学の入学初年度にかかる諸経費
国公立 |
80.1万円 |
---|---|
私立文系 |
90.4万円 |
私立理系 |
85.5万円 |
塾や予備校に通うとなれば、実際の費用はもっとかかるでしょう。しかしこの幼保無償化により、仮に月2万円を貯蓄に回し、3年間で72万円を貯蓄できれば、入学初年度の諸経費の相当部分が賄えることが分かります。
幼保無償化の対象となったこの3年間、スタートラインを引き下げて学費準備をスタートすることにより、将来の安心をつかむチャンスが増えるというわけです。