家計簿アプリで「収支の概略」をつかんでみよう

 100%完璧な記帳がなくても、アカウントアグリゲーション機能を利用すれば大まかな概略がつかめるようになります。

1カ月の収入(手取り)→メインバンクが登録されていれば自動的に把握

1カ月の支出→固定費はほぼ自動的に把握。公共料金や携帯電話料金なども、自動引き落としやクレカ決済にしておくと確実に把握できる

1カ月の貯蓄額→給与天引きされたもの(財形貯蓄など)以外、積立定期預金や積立投資信託などの引き落とし履歴は把握できる。自動記帳を仕掛けるだけで、大体のお金の流れが見えてくる。もちろん、預金残高の増減も把握できる

 「1カ月の支出」の日常生活費については記帳するほどに正確性が増しますが、「クレカやモバイルバンキングから電子マネーへチャージ」や「ATMでの出金」の履歴が分かれば、それらの多くが日常生活費に流れたことを把握できます。

 パパの家計が「見える化」されれば、節約すべきポイントや、解約してもいいサービスなどが見えてくると思います。「ああ、これは負担が大きい割にサービスのコスパが悪いから解約しよう」とか「飲み代はこんなところかもしれないけれど、やっぱり終電を逃しちゃいけないな」といった具合に、「見える化」することで家計のどの部分を見直せばいいのか、具体的に見えてくるのです。家計簿は、記入の手間は手抜きしつつ、「未来をよくすること」に向けて活用しましょう。

 そして自分の「固定収入(手取り)」がいくらかしっかり自覚し、どれくらいのお金がそこから流れているかを把握するのは家計管理の大きな一歩です。パパ自身の収支が見えてきたら、それをママにもオープンにし、またママにも同じ記帳をしてもらい、夫婦の資産管理につなげていってみてください。

 「なんでお前はムダ遣いばかりしているんだ」「お前がちゃんと管理しろ」と一方的に言っても説得力はありません。夫婦の家計の節約術は夫婦で考えるべきものなのですから。

イメージカット/鈴木愛子