毎月の積立額の2~3割をまずはシフトしてみては

 投資が長い目で見ればプラスになる可能性が高いとはいえ、短期的には市場の急落に巻き込まれることもあります。DUAL世帯の場合、子どもの教育資金準備に投資を用いることもあるでしょうが、資金使途(例えば高校や大学の入学金)の支払い時期が近づいてきたら現金化するような対応が必要です。

 また、子どもが中学校に入ってから投資で入学金を稼ごうと考えるのではなく、子どもが未就学児のころから投資を組み入れて入学金の準備を楽にしようと考えるほうが、投資の活用方法としてはベターです。

 投資をする期間を長く取ることができると、短期的に株価が下がっているときは自動的に積立投資を継続、割安な時期に上手に買い入れすることができますし、値下がりに焦って売るより株価が戻るのを待つことができます。

 もちろん、全額を投資で積み立てる必要はありません。むしろ全額を投資に回してしまうと、短期的な急落に巻き込まれる影響が大きくなります。

 投資経験もまだ浅いわけですから無理をせず、最初は毎月積み立てているお金の数割程度を投資にシフトしてみましょう。iDeCoは最低月5000円から始められますし、積み立て資金の中で投資信託を買うことも定期預金を買うこともできます(毎月1万円を積み立て、定期預金6000円、投資信託4000円というように購入する)。

 つみたてNISAは、最低100円からスタートできる金融機関もあります。その代わり、投資信託などを必ず購入しなければならないので、「積立定期預金を月7000円、つみたてNISAを月3000円」のように併用していくといいでしょう

 子どもの誕生から月5000円の積立投資を行えば、15年間で元本90万円の積み立てになりますが、年4%の運用益が加わると123万円まで増えることになります。さらに同額の積立定期預金をしておけば、高校と大学の入学金がまかなえることでしょう。

(イメージカット/鈴木愛子)