オススメはフィンテックよりも、税制優遇のある2つの制度

 忙しいDUAL世帯ですから、投資はできるだけ有利な条件で行いたいものです。投資の支援というとフィンテック(ITと金融の融合)の活用、とりわけロボアドバイザーを使うことが思い浮かびますが、もっとシンプルに有利な投資をする方法があります。

 それは「税金を引かれない口座」を活用することです。

 個人型確定拠出年金(iDeCo)もしくはつみたてNISAの口座を証券会社などで開設します。これは運用で得られた利益が非課税になる特別口座です。それぞれ一人1口座だけ作ることができます。運用益には原則20%課税される仕組みなのですが、運用で5%増やしたとき、実質4%になってしまうか、5%まるごと自分の財産とできるかは大きな違いです。

 iDeCoについては、毎月の掛け金の20%以上が所得税と住民税を免除された分に相当するので、お金を増やす方法としては最高に効率的です。簡単にいえば、毎月1万円積み立てると2000円以上還付金がもらえるようなものです(言い換えると実質8000円の負担で1万円の積み立てができるということ!)。ただし、60歳まで解約できないので老後資産形成として使うのが原則になります。

 つみたてNISAは、年間40万円の範囲内で積立投資を行った場合、最大で投資をした年から20年目の年末まで非課税投資ができる仕組みです(売ってしまうと非課税メリットは終了)。2018年1月からスタートした仕組みで、すでにある一般NISA(年間120万円まで投資できる一方で最大5年目末までしか非課税投資期間がない)と選択制になっています。長い目で見て資産形成をするなら、つみたてNISAのほうがいいと思います

 いずれも、国内外に分散投資される投資信託を一つ選んで、毎月一定額を入金すれば簡単に投資がスタートできます(手数料は年率0.5%以下のものを選ぶ。金融機関によって取扱商品が異なるので、もしない場合は他の金融機関で口座を作る)。