10代・20代で両親が末期がん患者になった経験から予防医療に関心を持ち、以後7年間サンフランシスコやニューヨークの大学・学会等で学んだ細川モモさん。2009年から企業・官公庁等ともコラボレートした女性の健康や美を啓発する活動を続け、特に、先進国の中でも日本が深刻な状況に陥っている低出生体重児と不妊症の予防に力を入れています。夫婦両母親が他界している環境で、夫は1カ月の育休、起業家である自身も約3カ月の育休を取り、新たな家族の生活の形を日々更新。忙しい共働き生活の中での子育ての喜怒哀楽、家族との時間、日々の食卓(おうちごはん)について等身大の日常をつづります。
* 本連載の最後のページには、細川モモさんが産後ママにおすすめする“おうちごはん”メニューがあります。普段の食卓にぜひご活用ください。
夫婦時代は、ほぼ素通りだったハロウィーンが終わりました。保育園のパレードで着たかぼちゃのワンピースをしまいながら、次はクリスマス会のことを考え、子どもが生まれるとこんなにもイベントとその準備が目白押しなのね、と年末年始を考えるだけで目が回りそうな今日このごろです。
そんな最中、2歩、3歩と歩き始めた娘からますます目が離せなくなり、おトイレも含めて「自分のことはさておき生活」をしていたら膀胱炎になりました。つ、つらい……。
そんなわけで、私が目下直面中の〈4つの立て直し〉最後は健康編です。宇宙人と呼ばれるほどタフな身体をもち、健康自慢だった私にとって、産後の会陰切開の痛みから始まり、人生で健康と睡眠がどれほど尊いものかを、しかと感じさせられた一年でした。
子どもの成長とともに変わる体調の悩み
産後の身体の悩みには、段階があると個人的に思います。産後直後は何といっても痛みのオンパレード。私の場合は会陰切開になったおかげで、とにかく産後直後はお股辺りが激痛。入院中の友は円座クッションでした。
クシャミをしても、せきをしても痛い! かさぶたになりかけたであろうときにせきが出る自分をのろったほど痛い(これから産む人には、加湿器とのど飴を強く推奨します)。それでもっておっぱいも時折岩のようなガチガチの状態になり、これまた痛い。追い打ちをかけるように抱っこ抱っこで腕も痛い。
そんな痛みのオンパレードを抜け出るころには、睡眠不足が積み重なりメンタルがつらい。恐らく多くの新米パパ・ママは睡眠の大切さを痛感していることでしょう。判断力も記憶力も手先の動きもまるっと鈍る。疲労とイライラが積み重なって、夫婦のケンカも多い時期です。
そして、夜間断乳をして子どもがまとまった時間を寝てくれるようになると、今度は仕事と育児の両立が大変で目が回る毎日がやってきます。子どもを寝かしつけてからパソコンに向き合うはずが、寝たふりのつもりがだいたい私が先に寝るという、度重なる寝落ち。さらに、子どもの体重も1年半を越えて10kg前後になり、日々の抱っこや上げ下ろしによって肩も痛いし腰にもきます。
極め付きは水分摂取がおろそかになり、トイレの我慢癖がついてしまい、1歳を過ぎて人生初の膀胱炎に……よく頑張ったとしか言いようがないママ一年生でした。